見出し画像

国立科学博物館~特別展和食&企画展科博収蔵品展2023~【博物館オタ活日記#1】

こんにちは!
武蔵野大学アントレプレナーシップ学部に通いながら「最前線で遺す」をモットーにいろんな遺す活動をする大学生荒井健です!

今回から、博物館オタクの僕が博物館について話す「博物館オタ活日記」を始めようと思います!
第一回は、国立科学博物館(以下・科博)にフィールドワーク&オタ活で行ってきたのでその様子をご紹介します。


プロローグ

目的

今回、科博に行ったのは、単純に博物館オタクだからではなく、フィールドワークのためです。遺すために必要であり、最近気になっているサイエンスコミュニケーションや文化コミュニケーションなどを、博物館がどのように行っているのか調べること目的としました。
今回は、フィールドワークの記録は書かないで日記的に書くので、お気軽にお読みください。

上野到着

前日から明け方まで関東地方を南岸低気圧が襲った影響で都内でも積雪。交通機関もやや混乱していたり、道路に雪があったので、少しゆっくり出発し、12時頃に雨模様の最寄り上野駅に到着しました。ここ最近のお気に入りのお蕎麦屋さん「喜乃字屋」でせりそばを食べて腹ごしらえしました。

セリたっぷりで美味しかった!

特別展 和食~日本の自然、人々の知恵~

まず初めに、本日のメインディッシュ特別展和食(以下・『和食』)へ。

10月からやっていたのですが、なかなか行けず、会期末になってしまいました。科博では今月25日まで、その後山形→宮城→長野→愛知→京都→熊本と展示を変えながら回るそうなのでぜひ行ってみてください。自分たちの食について改めて学ぶことができます。

さて、この『和食』は6章立てで構成されていました。1章「「和食」とは?」に始まり、2章では食材について触れる「列島が育む食材」、3章は「和食の成り立ち」ということで時系列に和食の源流から今に至るまで展示され、4章では「和食の真善美」ということで、和食に必要な技や道具、季節について展示され、5章は「わたしの和食」ということでリアルタイムアンケートなどが行われ、自分も展示に。第2会場の6章「和食のこれから」では和食の課題などを取り上げるという構成になっていました。

私が見ていて印象的だったのが、2章の「列島が育む食材」でした。これぞ科博で開く和食の展示だなと思ったので2章を中心に書いていきます。
まず、水の展示から始まるという驚き。このあとも少し触れますが、今回の展示は水を各所で大事にしている印象を感じました。ここでは、各地の水の硬度を地図と市販の飲料水とともに展示していました。

各地の水の硬度の比較展示

その後、野菜やきのこ、魚介類から藻類、そして発酵食品へと食材の展示を科博らしく模型や植物標本、剥製を使って展示していました。


各地の大根の比較模型
なすの植物標本
科博らしい展示で好きです
もちろんマンボウもタカアシガニも食材です
剥製で展示するのが科博流

そして、先程も触れましたが、水の展示。日本酒づくりや醤油づくりのところで水もしっかりと展示されていたんです。この展示がこだわりを感じられて好きでした(こだわっているかどうかわかりませんが)。

お酒づくりの展示の中に水
醤油麹と並ぶ水

そして、私の一押し展示がここで登場!
それは、池田菊苗先生が昆布から抽出したグルタミン酸(具留多味酸)。旨味の元です。基本味の5番目旨味はここから発見されたと思うとテンションが上がりました。

第一号抽出具留多味酸!

3章は和食の歩みを実際の料理のレプリカなどを通じて見ていきました。
ここからはダイジェストで(自分の中ではそこそこの展示だったので)。


考古学的で科博っぽい展示
昔はうなぎの蒲焼は棒状だったんだとか
和菓子屋の家系の人間としては見逃せない展示
『天皇の料理番』モデル・秋山徳蔵氏の記録した宮中料理のメニューカード

あと、サザエさんを切り口に昭和の食卓を紹介するコーナもありましたが、なんと写真に残っていなかった(残念…)。漫画も長く続くと文化の変化を映す貴重な資料になります。

4章は、和食づくりに欠かせない技術とそれを支える道具の展示がされていました。(撮影禁止エリアばっかで写真がないのが残念…)

5章では、わたしの和食ということで、これって和食?というアンケートをリアルタイムでとり、その結果がモニターに映るという展示。自分の意見が展示になるのは面白かったです。(写真撮りそこねました…)。

皆さんはカレーを和食と思いますか?
スクショで勘弁してください

以上が特別展 和食です。なんか、展示方法を見に行っていたので、展示についての感想が多いですねw。

企画展 科博収蔵品展2023~賛助会費による活動を中心に~

特別展を後にし、日本館へ。今度は来訪日から始まった企画展 科博収蔵品展へ。今月25日までの短い会期ですが開催されています。

当館は2004年より、賛助会員制度を整備し、継続的なご寄付をいただいて参りました。
皆様からいただいた賛助会費は「青少年の自然科学等への興味・関心の向上に関する事業」「地域博物館等と連携したイベント等」「標本資料の製作、購入、受入、保存、修復」に役立てており、本展では各標本・資料を長年にわたり収集された方々から寄贈されたことにより新たに当館のコレクションとなった標本・資料や、過去数年間に賛助会費を使って製作、受入等を行った標本・資料の一部を研究部ごとにご紹介します。

当館が収集した標本・資料は2022年度に500万点を超え、上野本館で常時展示されている標本・資料は科博のコレクション全体のうち1%未満です。標本・資料はこれからも継続的に収集し、充実させて参ります。本展がさらに当館の活動を知っていただく機会となれば幸いです。

概要:企画展Webページより

この企画展は、科博の賛助会員制度に関連した展示となっており、賛助会費を使った活動を見る機会になりました。この賛助会員制度は寄付からなる科博の財源の一部で、この賛助会費を利用して科博は様々な事業を行っています。

人類の資産である資料を収集し保管するのも博物館の大事な役割であり、行われていくべきものである一方、この活動の裏側で起きている財源の現状を知り、考えるきっかけとなりました。


絶滅危惧種アマミノクロウサギの剥製標本
漢那コレクションと呼ばれるウミガメの剥製標本群
池田コレクション
観察記録までセットで、学術価値が非常に高い

常設展

詳細は割愛しますが、時間があったので、常設展も1周しました。この日は、都内が雪で渋谷のハチ公像に子どものようなハチ公の雪像ができていたと話題になりましたが、私は本物(剥製)のハチにあってきました。

秋田犬代表としてハチが展示されています

そして、科博展示の個人的推しメン「ジャコウウシの剥製」とご対面。地球館3階にもいますが、少しガラスから遠いので、近くで見れる地球館1階のほうが好きです。モシャモシャ感とりっぱな角がたまらない。

ジャコウウシ

エピローグ

今回は、国立科学博物館で行われている特別展 和食企画展 科博収蔵品展2023に行ってきました。
本来の目的であるフィールドワークでもいくつか気づきがありつつ、博物館オタクとして普通に科博を満喫してましたw。
本日の戦利品は特別展和食の公式ガイドブックと科博が出版している自然と科学の情報誌milsil、その他パンフレット類です。

本日の戦利品たち

特別展に行くと、公式ガイドブックとか図録とか買ってしまうんですよね…大体2000~4000円くらいと少しお高いのでお財布に余裕のある人は是非。
そして、科博が隔月で出してる情報誌milsil。今回は最近(ちょっと前かもですけど)話題の冬眠についてだったので購入。milsilは科学とか自然とかがさらっとまとまっている雑誌なので結構たのしいですよ。Kindle版もあるので、少し自然や科学に関心がある人は読んでみるといいのではないでしょうか。難易度は一応文系の僕がさらっと読めるくらいです(分かりづらい指標で申し訳ないです)。

少し長くなってしまいましたが、博物館オタ活日記#1 国立科学博物館~特別展和食&企画展科博収蔵品展~はいかがだったでしょうか。少しオタク感が滲んでいたような気もしますが…
博物館オタクが博物館を巡るオタ活日記は今後もシリーズ化していこうと思っていますのでぜひ御覧ください。

今回伺った国立科学博物館以外にも素晴らしい博物館が日本のみならず世界中にあります。ぜひ、様々な博物館に足を運んでみてください!それでは良い博物館ライフを!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?