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【ゆる日記】会社員時代の労務環境が影響すること

こんにちは。
名古屋丸の内の女性社労士、もちづきです🌸

昨日、お知り合いの方からご紹介いただき、1件ご相談の案件がありました。
初めてアルバイトを雇うご予定がある方で、手続き他やらないといけないことを一式教えて欲しいと。

資料を作成して、一つずつお伝えしていたのですが、「労働条件の明示」の説明のところで、こんなやり取りがありました。

相談者様「この労働条件の明示って…バイトでもやらなきゃダメなの?」

私「そうなんです。バイトでもやらなきゃダメなんです。ちょっと大変なんですけど…」

相談者様「でも、私が会社員の時、会社がこういうことしていた記憶ないよ」

私「私も同じです。やられていない会社様もありますよね。ただ、やっぱり働く側にとっては、時給はいくらで、といった情報はきちんと書類で示されるほうが安心するのかな、とは思います」

相談者様「…」

労働条件を必ず明示しないといけないこと、沢山あります。

さらに契約期間のあるバイトやパートの場合、追加で明示しないといけないこともあるので、「そこまでしなきゃならないの?」という感覚が一般的なのかな、とこの時思いました。

その後、手続き関係で労災保険のことをお伝えすると、

「お願いする業務内容は秘書的なものなのに、労災保険が必要なの?」

と驚かれていました。

確かに、「労災保険」という言葉。

見たままだと「建築」や「工事」の職種にしか適用しなくていいのでは、と思いますよね、改めて…

もうこの業界にいると全従業員=労災保険の方程式が頭の中にあるので、自分も一瞬「あれ、間違えてないよね」と不安になりました💦

相談者様は労災保険の手続きと、概算保険料申告に納得がいかないご様子でした。

「勤めていた会社、ここまでしてなかったと思うけどなあ…」

この言葉が何回か出てきたので、よほど労務管理がされていないところで働かれていたのかなあ、と思いました。

そういう環境が普通であれば、自分が誰かを雇う立場になった時、

「なんでここまでしなきゃならないの?自分はしてもらってなかったのに」

という感情、確かに生まれますよね。

私も社労士法人で働くまでは雇用契約書も見たことがなければ、勤怠も取ったことが無く、残業代の支給もありませんでした。

初めてきちんとしている職場を見た時の衝撃は、未だに忘れることはありません。

こういった背景をお持ちの方のご相談の場合、難しいなあ…と思いました。

「そうは言っても法律で決まっている手続きなので、やらないとダメです」

と言うと角が立つし…

「やってない会社もあるので、やらなくてもいいですよ」

なんて口が裂けても言えないし…

変に説得しようとしてる形になってしまうかな…と思い、淡々と「こういう手続きは必要です」という説明に留めて終了しました。

私の予想ですが、独立前会社員の時に当たり前に労務管理がされている会社で働いていた場合、経営者の立場になっても、「それが当たり前」という感覚を自然に持つのだと思います。

普通に勤怠管理をしたり、雇用契約書を作成したり、そういうことはやりたいやりたくないとかでなく、「やらないといけないもの」という認識になるのかもしれません。

反対に、労務管理が整っていない会社で働いている場合、

「なんで自分が経営する側になったらやらないといけなくなるの?勤めてた会社、ちゃんとやってなかったよ」

となってしまうのかな…と思いました。

先輩の社労士の皆様は、こういう時どういう対応をしているのでしょうか...

どうやってお話するのが一番良かったんだろう…とグルグル考えてしまっています。

これも経験を重ねていくしかないのかな…
なかなか難しいです。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!


■NARU社会保険労務士事務所ホームページでもブログやってます!


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