「〇〇でいいよ」問題の1つの回答

「うどんでいいよ」っていう夫に、うどんを作るのは全然ラクじゃないから二度と言うなって言い渡した、みたいなネットニュースを見ました。
この投稿に限らず、SNS上で度々見かける〝「〇〇でいいよ」は腹立つ問題”について改めて考えてみました。

まず、こうを言われて腹が立つのは何故なんだろうか?
ひとつは、料理を、ひいては自分の労力を舐められてると感じるからでしょう。全然簡単じゃないのに、なんで何もしない奴が「ラク認定」して寛容ぶって依頼してきてんだ、と腹が立つワケです。これはすごく分かります。
ここで重要なのは、何もしない奴=何も分かってない奴が発言しているという点です。特に家事をしない人の家事に対する評価の低さには、毎度人類の深淵をのぞく気持ちになります。
しかし一方で、実際うどんはラクだけどなー、とも思います。冒頭の方は結構ちゃんとした肉うどんを作ってましたが、「うどんでいいよ」で出てくるうどんは素うどん、せいぜい天かすと冷凍ネギをのせたたぬきうどんです。ハードルを上げ過ぎているのでは?という気もします。
そういえば、夫は昼御飯にパスタを出すと「うどんとかで良かったのにー」と本気で言います。いや、どっちも一緒だし。何ならパスタの方が簡単だし。と驚くのですが、これは一体どういう思考回路なんだ?と不思議に思い、その後観察と試行を続けた結果、ある仮説にたどり着きました。それは、
男性は、外食時の価格=料理の手間だと思っているのではないか?というものです。
例えば、素うどんはせいぜい4~500円。以前手作りしろとSNS上で話題になっていた餃子やポテサラも、チェーン店ではサイドメニュー。1人前なら数百円です。だから簡単だと思ってる。一方パスタは1000円は下らないし(除くサイゼリア)、海鮮丼やカツカレーも外で食べれば1500円くらいはします。どちらもお刺身やトンカツを買ってきちゃえば、あとは載せるだけの簡単ごはんですが、これらを出して手抜きと判断する男性は少ないでしょう。何ならごちそうだと思うかもしれません。(おみそ汁はつけるにしても。)
特に男性は、ビジネス脳で何かと経済ベースで捉える傾向があります。゛安く食べられる料理は簡単にできる料理”と考えた結果、実態を無視した「〇〇でいいよ」発言が出るのではないかと推察する次第です。
これは家庭の料理を担う側としては、たまったモンじゃありません。しかし逆に考えれば、市場価格が高い料理を簡単につくるレシピさえ用意できれば簡単にダマせるともいえます。何しろ相手は何も分かってないんだから。最小の労力で最大の成果を上げるは、駆け引きの醍醐味。ノラない手はありません。

毎日の炊事は本当に大変で、愛情だけではどうにもなりません。とはいえ、家族や好きな人に美味しいと思って食べてもらいたいのも本当です。それならば知恵比べを楽しみつつ、自分もツラくないやり方を収得して日々過ごしたいものです。「これでいいのだ」です。ではまた

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