谷川俊太郎さん、辻征夫さん
谷川俊太郎さんがなくなった
高校のとき
図書館で『二十億光年の孤独』をノートに書き写した
「えへん私は歩いている」 だ
バレンタイン
友人に『手紙』とガーナの板チョコを
本屋さんの袋にいれてプレゼントした
『手紙』が好きなのだ
初夏には「あなた」の冒頭の
「あなたは私の好きなひと
あなたの着るものが変って
いつか夏の来ているのを知った」
を思い出す 毎年だ
不謹慎で申し訳ないけれど
詩人で唯一訃報が一面に載る人だと思っていた
辻征夫さんがなくなったとき
朝日新聞一段で愕然としたのだ
後に追悼も載ったし
コラムでの引用も多かったけど
六十歳くらいで、早いなあと思った
三好達治の立原道造へのコトバで
(記念館の入り口にあったと思う
記念館もうないけど)
「人が 詩人として生涯ををはるためには
君のやうに聰明に 清純に
純潔に生きなければならなかつた
さうして君のやうに また
早く死ななければ!」
…ってあったから
早くても仕方ないか
詩人だものって
思ったのを覚えている
オムニバス本で
辻征夫さんの「落日-対話篇」を見て
詩集をさがし
当時名古屋に通ってたけど見つけられなくて
ネットもない時代で
東京の八重洲ブックセンタで
『現代詩文庫 辻征夫詩集』を見つけて
嬉々としたのだ
この本の裏には
谷川さんが
「ね、ね、聞いて聞いて!というふうに人に読んで聞かせたい詩」
という始まり方で紹介文を添えている
『辻征夫詩集成』には
谷川さんと辻さんの対談の小冊子の付録があった
「ぼくのことスヌーピーの翻訳者だと思っている子がいるんだよ。
えっ?谷川さんて詩も書くんですかあ?なんて言われて」
「スヌーピーはスヌーピーでいい仕事ですよ」
私ピーナッツの初期の六十巻持っているんだ
シュローダーじゃなくてシュレーダーなのよ
猫の詩はね
『手紙』の中の「時」かな
谷川さん「「ネロ」
辻さん「「夜道」
で 犬の印象が強いです
まことにとりとめのない
好きと思い出語りでした
すみません