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さんご

産後の女性の脳の状態については、産後うつや不安障害などがたびたび報告されていて、脳の神経回路も出産や育児に合わせて変化することが、昨今の研究などでも明らかだ。

私の妻も例外では無い。
普段しっかり者の私の妻も、産後には炊飯ジャーのスイッチを入れ忘れたり、お財布を持たずにお買い物したり、普段何気ない事でもミスをしてしまい、自己否定に陥る事も度々あった。
しかし、こう言ったヒューマンエラーなどは正常な状態の脳でも起こる事が日常の私からしてみれば、そんな状態のCPUを搭載している妻の行動を責めることなど出来るだろうか?

私が妻に出来た行動はたった一つだった。

『出来なかった妻を肯定してあげる』

もちろん簡単な事では無い。
そもそも人間は、他人を肯定するより否定する方が遥かに簡単で得意。
さらに簡単な行動に逃げる事はもっと得意だ。

スーパーネガティブマイナスシンキングCPUを搭載している妻のミスを肯定する事など、まさに火に油を注ぐ行為。
言葉選びには慎重には慎重を期す必要がある。
例えば、炊飯ジャーを仕掛けるのを忘れた際には、「でも、おかずは美味しく作れてるからプラマイゼロや╭( ・ㅂ・)و』
などと声を掛けてあげるだけでも、少しは妻の気は紛れてくれる。

子育ては夫婦にとって、最大且つ最恐の共同作業だ。
どれだけ社会の荒波に晒されてストレスを抱えようとも、子育てにより降り注ぐストレス量のバルクに勝てるはずが無い。
ここで、私が1番言いたかった一言を述べよう。

『野郎ども   仕事に逃げるな』

女性は子供に無償で命を掛けられる生き物だ。
それほどに母の愛情は凄まじく、最新の脳科学でも明らかになっている。
ラットの実験で、育児放棄された子供を他のラットが授乳しても成長安定ホルモンが分泌される様に、血の繋がりがあろうと無かろうと、母親の愛情は子供達の健全なる発育には不可欠なのだろう。

ならば、野郎どもに出来る事は何か?

「妻を命懸けで守る』
コレに尽きるのではなかろうか?
確かに、仕事から帰り、疲れているのに子供に構え。と?
気持ちはわかる。
だが、どうか是非構ってあげて欲しい。
昨日より今日、今日より明日
子供の成長は計り知れないのだから。
なんなら飽きない。

飽きるどころか、日々新たな発見と進化で、自分自身がアップデートされていく感覚だ。

長々とはなしてしまったが、今回の要点は、
『子育ては共同作業』
『仕事に逃げない』
『妻の頑張りを褒める』

と言う点だ。

妻は常に必死で頑張っている。
その頑張りを褒められない大人が何人いるだろうか?

褒められたいと思っている大人が何人いるだろうか???

この質問に答えるよりも、身近な人のちょっとした善意を褒める方が遥かに簡単である。

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