もどかしさ

私の所属する演劇サークルでは夏公演に向けて準備が始まった。
正直私も役者をしてみたかった。

しかし、私は大学3年生である。
就活もしなければならない。教職もある。
正直、教職も何のために取っているか分からなくなっている。

私のサークルにも教職を取っている人がいる。教科は違うが、同じ文系同士だから教職の愚痴も話し合ったりした。
その人はうちのサークルのなかでは軽めに活動しているタイプだった。
それこそ去年は文化祭で演技をしていたが、公演のオーディションには参加していなかった。
そうしたサークルへの温度感が私に近いなと感じていた。
そして、その人も教職を頑張ってるなら自分も頑張ってみるか、
という感じだった。

先日、私は友人に誰が役者オーディションを受けるのか聞いた。
さっき話した教職を取っている人が参加しているではないか。
私は焦った。

私は逃げただけなのだろうか。
役者をやりたいという気持ちから逃げてしまったんだろうか。

やろうと思えば、役者と就活も両立できたかもしれない。
でもそれでは私の体がもたない。

あぁ、もどかしい。


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