大阪人情

大学で写真の勉強をしたので

自然に雑誌の世界に飛び込んで

無謀にもフリーカメラマンで仕事をしていた頃、

ある雑誌のページで2か月に1度のペースで

大阪まで1泊出張撮影をしていました。

道頓堀あたりで

可愛らしいカップルや素敵なファッションの女の子を撮影。

ただモデルさんを撮るわけではないので

やたらと時間を要します。

編集者のお眼鏡にあった

お嬢さんやカップルが現れないとね。

待つ身は長いですよ。


戎橋からの眺め

春や秋のベストシーズンは気持ちが良いけど

真夏と真冬はきっつ~~~~いお仕事なんです。

特に真冬の冷え込んだ日に

何時間も外で仕事というのは本当に冷える・・・

足の裏なんかもう下に付けていられません。

もうガタガタ震えて立っていたら

大阪のおっちゃんがおどけて私と編集者の前に現れました。

「はい、これ♬」

と暖かい缶コーヒーを差し入れてくれました。

そしたらもう一本。

「ポケット2つやろ。

こんなんでも入れておけば、しばらくは温いで」

的な感じで熱々の缶コーヒーを2つもいただきました。


大阪の人ってすごく気さくで良い人なんだな。

また違う時には

私の目の前にVサインを両手で作って

「おっちゃんの写真撮ってや~~~~!(^^)!」

と数人が笑顔で突然出てきたり

笑かしていただきました。

大阪出張の時の定宿が

新阪急ホテルで

あそこ、なくなるんですよね。

寂しい限りです。


私が若い頃は女性のカメラマンってすごく少なくて

お得な部分が満載でした。

時には大失敗もしたし

遊園地で はしゃいだりと

それはそれで楽しい世界でした。

料理関係の雑誌が多かったので

行く店行く店でいっぱい御馳走になり

もうコロッコロに太ってしまったのが悩みの種。

ケーキの単行本の撮影の時は

1日に3個はケーキ、食べてたなぁ。


懐かしい人生の1コマでした。

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