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子育ては子どもへの恩返し

昔、ある人からこんな話を聞きました。

「子育ては、子どもへの恩返しなんですよ」

最初は、なんのことやらよくわかりませんでした。

その人曰く、

「子どもは生まれるときに、親に与えられるすべての幸福を与えてくれるんですよ。
親になった幸せ、子どもを授かった幸せ。
一生分を、生まれたときにくれるんです。
だから、親は一生かけて子どもに、その分を返していくんです」

うーん。

「まあ、そう思えば、子育てがうまくいかないときも、すでに幸せをたっぷりもらったんだからって思えば、前向きになれるし、言うことを聞かない子に腹も立たないってことですよ」

なるほど。

「その上、子どもは、成長します。
その姿を見てると、嬉しいじゃないですか。
もともと一生分もらったと思っていれば、
この子は「余分に」こんな幸せもくれるんだって、素直に喜べる。
テストの点なんかどうでもよくなるし、
たとえ、不登校になっても、まあいいかって思えるんですよ」

けだし名言。

最後に締めの一言。

「そもそも、子どもって受精したときから別の人格ですからね。
別人格の人が、幸せをくれるんですよ。
こんなすごいことはない、そう思いませんか」


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