100倍、身につく国語力 (5)
【作文の悩み相談 ④】
文章を書くのが嫌いで、 作文
はうまく書けない。
多くの親は、子どもが作文を苦手とし
ていることに悩んでいるのは事実のよう
です。しかし、そのうまく書けないと
いうのは、どの程度のことをさすので
しょうか。親がそう評価する基準は何な
のか、それを明確にしない限り、解決法
があいまいまいになる恐れがあります。
そこで、今回は、親が納得できるよう
な作文の方法について考えてみたいと思
います。親が陷いる作文の期待は、子ど
もが「上手に書いてほしい」というのが、
一番多いのではないでしょうか。実は、
そこに問題が潜んでいるようです。これ
は子どもが作文を書こうする際の、最大
の障害となるからです。
そこで、子どもが作文を書くときに、
どういう点に留意すればいいのか考えて
みましょう。そのために、まず次のよう
なスッテプでサポートすることをお薦め
します。
<上達のためのアドバイス>
① 親は子どもの作文に花丸をつける。
② 親は文章を細かく批評しない。
③ 本人に内容の粗筋を言わせる。
作文が苦手な子どもにとっては、なる
べく精神的なプレシャーを与えないよう
にします。そのためには単純なルールを
決めればいいので、それが、上の3つに
なるわけです。
①については、ノート一面にゆっくり
赤ペンで大きく花丸をつけます。すると、
ほとんどの子どもはうれしそうな、ある
いは、恥ずかしそうな反応を示します。
これは、かなり上達しても継続していく
といいでしょう。花丸は中高生でも効果
100倍で、長く子どもの記憶に残ります。
②については、本人が書いた文章を
きちんと褒めてあげて、漢字や文法など
の細かい誤りは、ほとんどし指摘しない
ようにします。
③については、口頭で書いた内容を
説明させると、そのまとめ方によって
抽象的な表現方を驚くほど身につける
ことができます。
そして、実際に作文を書くときに準備
するのは以下の3点なります。
<心がける(準備する)もの>
① 200字の原稿用紙を準備する。
② 好きな四コママンガを選ぶ。
③ 一つの作文は15分程度とする。
作文を書かせるときに、心がけること
に上の3つあります。
①については、原稿用紙といえばほと
んどの人は400字の原稿用紙を思い浮か
べるでしょう。しかし、子どもが作文を
上手に書けるようにするためには、
早急に200字の原稿用紙に
切り変える方がベスト!!
だと思います。
ところが、普通の文具店では、200字
の原稿用紙が置いてないので、400字の
原稿用紙を半分に切って使えばいいで
しょう。これも子どもにやらせてみると、
きっと喜んでやってくれるはずです。
ところで、日本人はいつから400字の
原稿用紙を使うようになったのかは不明
ですが、この400字原稿用紙の信仰者は、
作文嫌いの子どもには、使用しない方が
効果は倍増します。400字と200字との
原稿用紙を比べた場合、どちらの負荷が
大きいかは明らかではないでしょうか。
ですから、200字でまとまった文章が書
けるようになれば、それだけで満足すべ
きだと思います。
②については、新聞の四コマ・マンガ
が便利で、毎日変わるの内容のため気軽
るに扱うことができます。例えば、読売
新聞の「コボちゃん」は、14,595回もの
長編連載マンガで、しかも、毎回の内容
は、「起承転結」がきちんとしている上
に、必ず「落ち」の部分があるために、
マンガの流れを200字の作文にするだけ
で、子どもは楽しみながら取り組むこと
ができます。
③については、四コマ・マンガを素材
として作文を書くだけで、200字で書け
ば子どもは心理的に負担を感じないで済
みます。それで、結果的に一つの文章を
を書くのに要する時間は、15~20分程度
あれば十分で、どんな作文嫌いの子ども
でも、積極的に文章を書こうという意欲
が出てきます。
ちなみに, 「コボちゃん」を素材とした
200字作文については、いずれまとめて
紹介するつもりですから、どうかご期待
ください。
アナミズ (2024.02.15)