海の色
冬から春へ変わっていく
海の色を見ていくのが
好きだった
そう、彼女は言った
私の知らない彼女のこと
私の知らない彼女の
好きなもの
私はいったい
何を見ていたのだろう
あんなに長く側にいたのに
私の知らない彼女は
まだたくさんいるのだろう
私もね
この海の色が好きなの
冬から春へ季節が移り変わるように
私たちの関係もまた
変わっていくのかもしれない
でもそこにはきっと
確かな情愛があるのだと思う
生まれてからずっと
誰より近くにいた
あなただから
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