見出し画像

【お題で描く詩とイラスト】 『残月』

こちらはTwitterに投稿されたお題に基づいた詩とイラストです。

https://twitter.com/dg3du/status/1586669216169857025?s=46&t=MWRQvpTJ0PqDvGF9OtRX-A

#言葉の添え木 『残月』

明日だけは誰にでも
平等にやってくる
なんて言うけれど
あなたとずっと一緒にいる事が
許されないのなら
明日なんて来なけりゃいい
そんな事を思っても
明日は容赦なくやってくる
夜に置き去りにされて
空に残されたあの月は
一体どちらの心だろう

【解説】
世の中不平等と言われるけど、唯一平等なことはある。
それは明日がやってくる事。

しかし、ずっと一緒にいたいけどそれが叶わない人といる主人公は明日がやってくることを疎ましく思っています。

相手の本心が読めない主人公は、夜明け前に去る相手の背中をベランダからそっと眺めます。

不安感を煽る深い青に支配された空の向こうから朧げに現れる光に思わず舌打ちをうつ主人公は、その空に浮かぶ月を見つけます。

欠けた月は主人公の気持ちを表しているのか。

それとも相手の気持ちか…

考えるのが面倒になった主人公はベッドに戻り、再び眠りに落ちます。

相手が残した温もりを感じながら。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?