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我が家のイブ(普通の日)

今夜は従弟と2人でご飯。
夕方、バイトから帰ってきた従弟。
「俺、昼過ぎに今日がイブだって気づいた」
「ふーん。私は昨日から気づいてたよ」
「ご飯なに?」
「イブだから、ちょっといいソーセージにした」
「貰い物だろ」
「そうだよ。近所のおばあちゃんが毎年くれるんだよ」
そして録画しておいた「いちばんすきな花」を観ながら食べる。
「あー。俺もカラオケ行きたい」
「このへんで一番近いのは車で20分のとこ」
「そんなにかかるのか…」
そして風さんの弾き語りのシーン。
「やっぱ風の黒髪いいよな。野菜シリーズも好きだけど」
「うん。黒髪だと毛量の凄さが伝わるよね」
「お前、風の毛量がそんなに羨ましいのか」
「だってさ、あんなにあったら重いやん絶対さ。髪が重くて~とか言ってみたい」
「頭にターバンでも巻けよ」
「あれは重すぎる。あ、バスタオル巻けばいいか」
などとグダグダ喋りながら、ご馳走様。
「明日、ケーキ買ってこようか?」
「うん。なかったらアイス買ってきて」
「はいはい」
後片付けしてから、コーヒーでのんびり。
「あんた年末どうすんの」
「帰らないよ」
従弟がうちに住むようになって、もう一年半くらいかな。
母親の、異常とも言える執着から逃げて、うちに転がり込んできた。
一人息子ということもあって、とにかく過保護。
そして従弟が成長するにつれて、まるで自分の彼氏のように接するようになった。
「俺は息子だ。あの人の男じゃない」
泣きながら訴えるのを見て「ここに住め」と言ったことは後悔してない。
同じ藤井風ファンだし、話をするのも楽しい。
従弟の存在に、私は凄く助けられている。
「何回も言うけど、好きなだけここにいていいからね」
「うん」

明日はケーキ買ってこよう。アイスもチョコパイも買おう。
美味しいもの食べて、いっぱい寝よう。

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