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女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』(40) 宿命の兄妹。

「NOZOMIさんって、どこを攻められるのが好きなの?」

「それはシルヴィアが一番知ってることでしょ? 言わせないで...」

NOZOMIはNLFS代表で格闘技では雲の上の存在だが、ベッドの上ではシルヴィアがリードしている。
つまり、シルヴィアがタチでNOZOMIがネコなのだ。

シルヴィアはNOZOMIのしなやかで美しい全身に舌を這わせると甘いキスをした。秘部や胸は焦らすようにわざと避け、首筋や脇腹を中心に愛撫するとやがてそれはアソコに。

シルヴィアはNOZOMIの反応を楽しみながら巧みに舌と指を使い分ける。

肉体だけでなく唇も重ねるとそれは激しいディープキッスになる。
受け身のNOZOMIがシルヴィアの唇を軽く噛んだ。それはシルヴィアの鍛えられた胸にも及ぶ。シルヴィアはこのNOZOMIの甘噛に毎回感じてしまう。

性別や国籍なんか気にしないNOZOMIはアフリカ系米国人の血を引くシルヴィアの浅黒いの肌が好きだった。
シルヴィアもNOZOMIのしなやかで美しい身体の虜になった。
NOZOMIは所謂バイセクシャルでありシルヴィアはレズビアンなのだ。

そうして快楽の時間は過ぎいく。

NOZOMIがシルヴィアの乳房をやさしくツンツンと突いて言った。

「入校テストでの堂島麻美ちゃんのこともう少し詳しく教えて」

「はい、鎌田(桃子)コーチが面接で志望動機を聞くと、麻美ちゃんは “将来NOZOMIさんに挑戦するために” と、何も臆することなく言ったそうです。鎌田さんはあの娘の目は豹だ! 油断すると首筋にガブッとくるような獲物を狙う目だ!ゾッとした。なんて言ってました。確かにあの娘は女豹です」

「女豹?...」

言い得て妙だ!とNOZOMIは思った。
あの目は女豹の眼光だったのだ。

今から5年ちょっと前、当時17才であったNOZOMIは格闘技戦デビュー。
相手はキックボクサーの堂島源太郎。つまり麻美の父であり、異性異種格闘技戦として大変な話題になった。

NOZOMIは堂島源太郎を倒した。

失神している麻美の父をあとにリングから降りると、いきなり後ろから何者かにヒップを殴られた。
振り返ると幼い少女が立っていた。

「なんで、パパにあんな酷いことしたの? 苦しそうにしてたのに...」

少女は目に涙をいっぱいため睨んできた。その切れ長の鋭い目を見たときはドキッとした。
当時小学校1年の堂島麻美であった。

(何事にも動じない私が、あの娘の目を見てゾッとした)

その後、麻美の父は帰らぬ人となる。

(雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』その17 決着!を参照)

NOZOMIは感慨深いものがあった。
(彼女は大きくなったら私に挑戦して父の敵を討つと言っていた。こんなに早く私の近くに来るなんて、道場で彼女と再会するのが楽しみだわ...)

堂島龍太、麻美兄妹とは宿命のようなものを感じるのであった。

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NLFSの入校テストに合格した麻美は卒業式を終えると荷物をまとめていた。

麻美は4月からNLFSが経営する寮で住み込み練習生となる。
中学へはそこから通うことになった。

代わりに今井宗平が家に入ってくる。母は今井の籍に入ったが、兄はそのまま「堂島龍太」を名乗ることに。

「お母さん色々心配かけてごめんなさい。今はまだ無理だけど、今井さんとのことも、いつか受け入れられる日が来ると思います。夏休み、お正月ぐらいは顔を見せに来ます。身体を大切にして下さい。お兄ちゃんもね...」

母、佐知子は涙ぐんでいた。

「麻美! 正月、夏休みだけなんて言わないで、最低でも月に一度はお母さんに顔を見せに来ないとだめだぞ」

龍太は妹の麻美の思いがここまで強いとは思わなかった。
父の命を奪ったNOZOMIと戦いたいという気持ちは龍太も強い。

麻美がNLFSへ入校したということは、将来男子選手と戦う可能性が強い。

いつかNOZOMIへの挑戦権をかけて、兄と妹が死闘を繰り広げる?
なんて想像すると龍太は苦笑した。

(そんなことになったら、お母さんに対する最大の親不孝だから...)

そして、麻美は旅立った。

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