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疾患別まとめ とあるPTの勉強独りごつ9 DHS CHS編

DHS・CHS術後のリハビリテーションについて


こんにちは、理学療法士を目指す皆さん。今回は、DHS(Dynamic Hip Screw)・CHS(Compression Hip Screw)の術後リハビリテーションについて詳しく解説します。この手術は大腿骨頚部骨折の治療に用いられるもので、手術後のリハビリが非常に重要です。

ノートのまとめなどに使っていただければ幸いです。


DHS・CHSとは?

DHSとCHSはメーカーの違いこそあれ、基本的には同じものであり、骨折部に圧迫力を作用させることで再転位を防止し、早期に荷重・歩行が可能となるメリットがあります。ただし、骨密度が低い患者には固定が難しいという欠点もあります。


DHS・CHSの適応

この手術は主に大腿骨頚部骨折に適応されます。特に外側骨折に対して有効です。内側骨折の場合はGradenの分類に応じて治療法が選ばれますが、外側骨折の場合はEvansの分類により不安定型の骨折に適応されます。


術後の検査および評価


術後のリハビリを進めるためには、以下の評価が重要です。

問診: 受傷機転、痛み、家屋構造、職業、趣味、合併症の有無などを確認します。
視診・触診: 皮膚の色調、筋緊張、腫張、筋の萎縮、圧痛、熱感などを観察します。
形態周径: 周径、転子果長、棘果長を測定し、腫張や脚長差を確認します。
関節可動域検査: 股関節を中心に測定し、膝関節や足関節も確認します。
徒手筋力検査: 下肢全体の筋力低下を予測し、MMTを測定します。

目標設定

リハビリの目標は以下の通りです。

ROM(関節可動域)の拡大
筋力の維持・強化
自立歩行の獲得

予想される問題点(ICFモデルに基づく)

術後には以下の問題点が予想されます。

機能・構造の障害(Body Functions and Structures)


股関節のROM制限: 関節の可動域が狭くなる。
筋力低下: 長期間の安静により筋力が低下する。
廃用性筋萎縮: 筋肉が使用されないことで萎縮する。
腫張: 炎症や手術後の影響で腫れる。
脚長差: 手術後に脚の長さが異なることがある。
疼痛: 手術やリハビリ中の痛み。

活動の制限(Activity Limitations)

歩行障害: 歩くことが困難になる。
階段昇降困難: 階段の上り下りが難しい。
立ち上がり困難: 座った状態から立ち上がることが困難になる。
床上動作困難: 床での動作が制限される。


参加の制約(Participation Restrictions)


生活圏の狭小化: 日常生活の範囲が狭くなる。
職業復帰困難: 仕事に戻ることが難しくなる。


術後の合併症


術後には偽関節、遅発性大腿骨頭壊死、腓骨神経麻痺、褥創、痴呆、静脈性血栓症などの合併症が考えられます。特に理学療法においては、腓骨神経麻痺、褥創、静脈性血栓症が阻害要因となります。


リハビリテーションプログラム

術後翌日

心肺機能に問題がなければ、ベッド上で長坐位を取らせます。また、以下の運動を開始します。

深呼吸を2~3回/時行う
患側大腿四頭筋のセッティング
足関節および足指の屈伸訓練
股関節および膝の軽い屈曲訓練
健側肢の膝を立てて殿部を挙上
完全側臥位で背部清拭と管理

術後1週目

股関節の自動介助運動、ベッドサイドでの端坐位、車椅子移乗訓練、平行棒内での立ち座り訓練を行います。

術後3週目

股関節周辺筋の漸増抵抗運動、歩行器または両松葉杖での部分荷重、プール内歩行訓練を開始します。

術後5週目

片松葉杖での歩行訓練に移ります。

術後6週目

杖歩行(全荷重)に移行します。


注意点
患者への運動療法の十分な説明と理解を得ること
患側肢の重力を支持し、筋スパズムを防止する
関節の近位・遠位部の十分な支持と固定
自動運動を中心に進行し、PNFや振り子様運動を利用する
術後のリハビリテーションは患者の早期回復に大きく寄与します。皆さんが理学療法士として活躍する際に、ぜひ参考にしてください。


基本的な部分をまとめただけであるので、詳しいことはさらに勉強が必要です。
後から読み返す用のノートや、復讐の資料としてお使いください。

これからも、疾患別の勉強などの投稿もしていきますね。

この内容をPDFでまとめていますのでお使いくださいませ



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