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法人と個人事務所の違いとは??

国が創業支援を進めるなか、開業の手続きが簡素化し、種類も多様化しています。開業するにあたって、会社の設立、または個人事務所という選択がありますが、この両者の違いは何でしょうか。

法人と個人事務所の違い

主に違う点は、「法人登記」をしているかどうか、です。

名称は法人であれば、〇〇株式会社や〇〇有限会社、○○合同会社など。
ちなみに、上記3種類の違いは以下の通りです。

株式会社:株式を発行して資金を集め、株主に利益を分配する形態
出資者である株主と経営者が一致しないケース「所有と経営の分離」が発生

有限会社:社員が出資額を限度に責任を負う(有限責任)
2005年の会社法制定時に廃止

合同会社:会社の出資者自らが会社を運営。簡単な手続きでコストを抑えて設立可能。有限会社と同様に有限責任。2005年の会社法制定時に新設


それに対し、個人事務所の場合は〇〇建築事務所や〇〇会計事務所、〇〇税理士事務所など。
○○には一般的に氏名が入っていることが多いですね。

なんとなく法人よりも個人事務所のほうが規模が大きいような気がしますが、実際のところ、売上100億、従業員100人でも個人事務所であることは可能です。
会社の規模で法人になることは強制されていません。

なぜ法人にならないのか?

事業主が最も意識するのは節税のためです。

法人と個人事務所では税金の計算元となる税が異なり
法人は法人税等、個人事務所は所得税(事業所得)がかかります。

法人税等は一般的に利益に対して35%の税率で課税されます。
(優遇措置はありますが)
それに対し、所得税は超過累進税率によって税率が異なり、所得が高くなるほど税率が高くなります。

つまり、起業したばかりで所得の少ない会社であれば税率が低くなりますが、所得が一定規模に達したら、法人税等の税率を超え、過大な税金をとられてしまいます。
(ちなみに1,800万円が法人税等を超える基準となります)

ゆえに、規模が大きくなり所得が多くなったら、節税といった観点で個人事務所から法人に切り替えるケースが多くなります。

他に挙げられる理由としては、会社のブランドや信用力といった定性面です。顧客との取引、投資家から資金を集める、銀行から融資を借りるという点で、法人のほうが信頼性が増す気がしますからね。

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