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SUPER FLAT •なめらか•般若心経

縁起する結晶記号、あるいは死体。

言語や表象といった概念は事象の生物性や自然的な稠密さを排除している。
言い換えれば、我々のクオリアは干からびた〈事象の死体〉である。

スーパーフラットは、物質・関係・表象の平面性を繋ぐ概念として、
観念的に平面になったアートの構造と、
多元的で多様な均質化を見せる文化が、消費社会という演算装置によってコード化される、〈記号〉という均質な平面性を表す標語である。

環境に対して統計的に計算するその行為は「認知」そのものであり、差異を記号や言語といったオブジェクトで認識するのが、人間的な〈理解〉の本質である。
事物が「ある」という概念の認識には、物質的に表現するなら結晶の生成プロセスにのような統計的な流域性がある。
すなわち、結晶は言葉や実存的な「あたかもそう見える」という緩やかな統計的全体の一部分の表出であり、その液界部分である統計的流域は我々の現実的な認識の範囲にない。

私はスーパーフラットを、ポストAI時代における〈空〉の概念としての理解している。
それはつまり、〈記号ー言語ー結晶ーヒトー社会〉の全体性を示している。
SUPER FLATは、なめらかな未来の超越した平面性と均質性を表す位相空間である。

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