見出し画像

ティータイム

 10年目の畑、料理長より


「あらあら、私まで駆り出されてしまいましたか。漆さん、もう少しお休みしたいようですね。わかりました」

凜とした女性。カメラを前に姿勢を正す。

「ほとんどの方が初めてだと思いますので、自己紹介をしたいと思います」

コホンと軽く咳払い。

「私はシルバー王国で料理長を務めております、ネリー・ロール・エデンと申します。毎日毎日、王子や王女に安心して食事をしてもらえるよう王宮で頑張ってお料理を作っています」

料理場を軽く手で紹介。

「今日は、おめでたい日ということで王様に許可をいただき、王子や王女と手作りケーキを一緒に作ってます。2人ともお菓子作りは初めてですが、一生懸命頑張ってますよ」

カメラに向き直り。

「さて、せっかくなので今日は私が簡単ではありますが、手作りケーキのコツとポイントをご紹介いたしますね。動画を載せるまではさすがに、王宮の秘密がバレてしまうので王様からNGでした」

ネリー、材料を指さしながら説明を始める。

「それではデコレーションケーキのコツとポイントです」


① 

よく多い質問として、「スポンジが膨らまない、固くなってしまう」という声が多いのですが、ほとんどの原因は泡立て不足です。生地を湯せんで温めるの省いたりしていませんか?

人肌温度になるまで記事を白っぽく、もったりと、リボン状にひらひらと落ちるまでしっかり泡立てするのがコツですよ。


生クリームがボソボソしたりモロモロになったりしていませんか?

デコレーションしやすい脂肪分は約42~45%ぐらいと言われています。脂肪分が高いと泡立ちは早いのですが、ボソボソしたクリームになってしまい、逆に低いとなかなか泡立たないので、ちょうどいい脂肪分を選ぶことが大切です。あっ!冷やしながら作業するのもポイントですよ。

温度が上がってしまうと、きめ細かでなめらかなクリームに仕上がりません。生クリームは使う直前まで冷蔵庫に入れておき、氷水を入れたボウルに当てながら泡立たせましょう。

漆さんの世界だとスーパーマーケット?があるそうですね!ちょうど良い脂肪分45%のフレッシュクリームを買うのをオススメします。スーパーマーケットって良いですね、私の世界にも作られないかな。


生クリームをきれいに塗れていますか?

見栄えの良い仕上がりを目指すには「回転台」と「パレットナイフ」がオススメです。また、下塗りをしておくとスポンジくずが表面に出にくく、つるっと仕上げやすくなります。


生クリームがうまく絞れないって人も結構いるんですよね!

絞り袋の中に空気を入れずにクリームで満たし、絞り出すときは、口金付近ではなく、後ろのほうから押し出すように入れていくのがポイントです。



「絵や画像がないと少しわかりずらい説明かもしれませんが、完成品はこちらです」


ルドルフ王子とリリム王女が頑張って作りました。


う~ん、料理長の私からしたら残念なレベルですが、王子と王女が喜んでいる姿を見ると、今日はこれで良いのかもしれないですね。他にもコツやポイントを知っておられる方がいたら是非、私にコメントを下さいね。

あっ、そうだ!これは漆さんに食べてもらいましょうか。お疲れのようですし、なにより王子と王女の手作りケーキなので喜んで食べることでしょう。お紅茶を用意しますね。


ではでは、シルバー王国より料理長ネリーのデコレーションケーキのコツとポイントでした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?