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ゆるゆるりの法則

セッカチって褒め言葉ではないな・・・と、ずっと思っていました。

「あなたはセッカチなんじゃなくて、手早いだけなの。人より倍速で動いてるだけよ」これは職場の上司が、私にかけてくれた言葉です。

「人より質の高いことを、人より速くできるから仕事なんだよ」そう教えてくれたのは、私の祖母でした。

いつも幼い私の耳元で「手早く!手早く!」と囁いていたので、良しも悪しも解らない私は「速いことは凄いこと」と、自然にインプットされていきました。

昨今の「丁寧な暮らし」とは逆行しているようですが、これはあくまで仕事現場での価値観です。

確かに今でも仕事現場では「確実な仕上がりに、速さをもって」と要望されることは多いです。

なので祖母の教えは未だもって私の中で生きています。

ですがプライベートとなると真逆のテンポが顔をのぞかせて、最近は少しずつ穏やかな音楽を奏でています。

感情面での「喜怒哀楽」の「怒」の部分ですが、ここが特に影を潜めてしまいました。

人間なので怒りは起こります。これは仕方がありません。自分のまわりでも、自分にでもです。

しかし一度怒りの感情が生まれても、時間をおかずにニュートラルな状態に戻るようになりました。

何も戻る技術を習得した訳ではありませんが、もしかしたら必要以上に人に期待することが無くなったのかも知れません。

加えて自分への期待も解き放したのでしょう。

これは果たして喜ぶべきことなのでしょうか・・・。怒りから生まれるエネルギーもありますよね。

もしできるなら「人が見ている自分」と「自分が感じてる自分」に距離が無い方が良いのだと思います。

「あなたはいつ怒るの?」と今まで何回か聞かれたということは、私は人から見ると「あまり怒りの感情が表に出ない人」の部類に分けられているのかも知れません。

本当の自分はけっこう「お怒りモード」を心の中で不完全燃焼させているタイプです。

たぶん歳を重ねて、その感情のツンツンあたる「ツノ」のような部分が、自分にあたることで折れて丸くなってきたのかも知れません。

どちらにしても、少しでも穏やかになることは嬉しい変化です。

どんどん歳を重ねて喜怒哀楽も、それぞれが円を描くように混ざり合って、丸く重なり合っていったら、生きるのが少しずつ楽になるのでしょうか。

そうやって私は生き切っていけるのでしょうか・・・ゆるゆるりと。

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