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少しずつ少しずつ ②

リハビリ38回目

整形外科の外来が混んでいた為、レントゲン撮影をした後、診察は後にして、リハビリ室にやってきた。

理学療法士さんと挨拶を交わし、リハビリ開始。

いつものように、右足の可動域を計測。わずかだが、先週よりも柔軟性が増しているようだ。

最近、浮腫みが軽くなったな、とは感じていた。足の甲の血管も見えてきていた。

足をぐーっと手前に倒されても、いつも感じていた足首の詰まり感がほとんどない。そして、アキレス腱の引っ張られ感が、ふくらはぎの方まで感じられている。

理学療法士さんが、足を施術してくれると本当に足の調子が良くなる。自宅で真似して自分の足を、押したり、さすったり、揉んだりしてみても、同じようにはならない。

私にとっては、ゴッドハンドである。


次に苦手な筋トレ。
座った状態から、患側の右足だけで立ち上がる。これがまたきつい。

座布団のようなマットで、座面の高さを、かさ増ししてもらった。

理学療法士さんの手で少し支えてもらって、なんとか右足だけで立ち上がれた。

これをまず10回。
5回くらいからきつくなる。無意識に「うっ。」とか「よいしょ。」とか声が出てしまい恥ずかしい。

すると、右側から視線を感じるではないか。リハビリ中のおじいちゃんが、こちらを見ている。

「これがキツイんだよなー。」
「頑張れ。」

と、私に声援を送ってくれている。
嬉しいけど、恥ずかしくもある。

おばさんが、一生懸命立ち上がりの練習をしている光景は、確かに応援したくなるかもしれないな。

なんとか10回終わらせて、おじいちゃんの方を向いて、「ありがとうございます。」と会釈する。

不思議な一体感を得た。

理学療法士さんが「もう10回行きますよ。」と言うと、おじいちゃんは、お気の毒に・・・というような表情。

片足での立ち上がり、2セット目をなんとかこなすと、右足がパンパンになっていた。


次は、ビー玉を1つずつ右足の指でつまんで、隣の容器に移動させるリハビリメニュー。

右足の指は、曲げると関節に痛みが出て、曲げにくいことが多いのだが、今日は調子がよく、難なくこなすことができた。


そして次は、なかなかできないでいる、右足のつま先立ちだ。

両手は手すりに軽く置いて、右足だけで立つ。無理だろうとグッと力を入れて、踵を上げてみる。

あれっ?ふわっと踵が上がった感触あり。今まで、踏ん張っても上がらなかった踵が・・・

「えっ?踵が上がってる!」

と思わず大きな声が出た。何で何で?昨日まで出来なかったのに。

理学療法士さん曰く

「たぶん、足首周りを沢山動かしたので、アキレス腱やその周りの筋肉がほぐれたからかもしれませんね。」

とのこと。

確かに右足の甲が、左足と同じくらい血管が浮き出て見えている。こんなにスッキリと浮腫みが引いてる足は、手術後見たことがない。

自宅でトレーニングするときも、ある程度、患部の強張りをほぐしてから行うといいのかもしれない。


牛歩だが、少しずつ前に進んでいることを感じられた日だった。

ついつい焦ってしまうけれど、手術後のパンパンに腫れた右足を見た時の絶望からしたら、車の運転が出来てる今って凄いじゃん!と自分を認めてあげて、褒めてもいいよね?

リハビリ終わりで、後回しにしていた整形外科に行く。

レントゲンの所見は問題なし。
車の運転は再開しているが、階段の下りはまだ手すりがないと下りられないことを伝えた。

次回の受診は4週間後。


4週間後の自分は、どこまで変化できているのだろうか・・・。

少しでも前に進んでいるといいな。






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