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テーマパーク市場

新型コロナウイルス禍が和らぎ、外出に制約を受けなくなるなかで、テーマパークの人気は高まっている。三井住友カードによると会員1人あたりのテーマパークでのカード利用額は、コロナ禍前の19年から4割増えたとのこと。

日経新聞の図引用

今回の記事では、最近のテーマパークに関する記事を取り上げようと思う。

「イマーシブ東京」、3月1日開業へ

新テーマパーク「イマーシブ・フォート東京」が3月1日に東京・お台場で開業します。この屋内型施設は、観客が物語の世界に没入し、演劇を楽しむことができるイマーシブシアターを11種類提供します。日本のアニメとのコラボレーションも予定しており、世界中から年間100万人以上の来場者を目指しています。目玉の一つ「ザ・シャーロック」は、19世紀のロンドンを舞台にした90分の体験で、観客がシャーロック・ホームズと一緒に犯人を推理します。このプロジェクトは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの再建に関わった森岡毅氏がCEOを務めるマーケティング会社「刀」によって運営されます。チケット価格は、最低6800円から最高1万4800円で、東京ディズニーリゾートやUSJの料金を上回ります。新型コロナウイルスの影響が和らぎ、テーマパークへの需要が高まっている中、イマーシブシアターは観客が劇の一部となり、その場でしか体験できない没入型の演劇として注目を集めています。

2025年「ジャングリア」開業

ジャパンエンターテイメントのCEO、加藤健史氏は、2025年に沖縄県名護市で開業予定の大型テーマパーク「ジャングリア」の運営に携わっています。加藤氏はかつてユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)でアトラクション運営や物販、経営企画などを経験し、経営再建に貢献した人物です。沖縄でのテーマパーク実現は加藤氏の長年の夢であり、USJでの経験を活かして、来場者の動線を考慮した施設設計に注力しています。このプロジェクトは、亜熱帯の森林を体感できる施設を設けることで、沖縄の自然を活かしたテーマパークを目指しており、沖縄の観光産業の発展と海外展開を視野に入れています。

元USJの刀・森岡CEO

森岡毅氏は、2025年に沖縄本島北部で開業予定の大型テーマパーク「JUNGLIA(ジャングリア)」を率いる。これは、沖縄に特化したプロジェクトであり、かつてユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)で検討していた沖縄でのテーマパーク構想の継続である。森岡氏の目的は、沖縄の特徴を生かしたテーマパークを通じて、日本の経済状況に影響されずにインバウンド観光客を増やし、地域経済を活性化させることにある。また、沖縄のテーマパーク成功モデルを基に、将来的には日本の知的財産を活用したパークを国内外に展開し、特にアジア市場での成長を目指している。森岡氏は、このプロジェクトを通じて、沖縄の地域創生を促し、経済効果の高いテーマパークを成功させることを構想している。

ハリポタ誘致

映画「ハリー・ポッター」の世界観を再現した「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京―メイキング・オブ・ハリー・ポッター」が東京・練馬に開業し、来場者を魅了しています。この施設の誘致に成功した背景には、伊藤忠商事の戦略的な提案があります。特に、施設があるとしまえんの跡地に着目した点が勝因とされています。施設へのアクセスや、施設に至るまでの動線にも工夫が凝らされ、映画の世界観を早くから体感できるようになっています。

伊藤忠は西武鉄道とワーナーブラザースの間でコーディネートを行い、プロジェクトの成功に貢献しました。施設の前庭には「禁じられた森」を連想させるような木々が配置され、映画の世界観がよりリアルに体験できるようになっています。このプロジェクトは、伊藤忠にとってエンタメ施設の誘致に関わる初めての大きな取り組みであり、豊島園駅の利用者数の増加など、地域に大きな経済効果をもたらしています。

伊藤忠はこの経験を活かし、今後もコンテンツ事業に力を入れていく方針です。スタジオツアー東京のようなIP(知的財産)を活用したエンタメ施設の人気は、ファン層の厚さに支えられており、ハリー・ポッターは書籍の販売数や関連ゲームの売上などからもその人気が伺えます。この施設は、訪日外国人観光客の誘致にも力を入れており、潜在的な訪問客の需要は高いと見られています。

USJ、「ヒロアカ」と初コラボ

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)は、3月1日から6月30日まで「ユニバーサル・クールジャパン2024」と題した期間限定イベントを開催し、初めて人気アニメ「僕のヒーローアカデミア(ヒロアカ)」とコラボレーションします。このイベントでは、アニメ「名探偵コナン」、ゲーム「モンスターハンター」といった作品も含め、デジタル技術や演者の参加による没入型アトラクションを体験できます。ヒロアカのアトラクションは8月14日まで延長される予定です。ユニバーサル・クールジャパンは、日本の人気コンテンツを世界に紹介するため2015年から開催されているイベントで、集客の目玉となっています。

東京ディズニーシー新エリア模型公開

オリエンタルランドは、6月に開業する東京ディズニーシーの新エリア「ファンタジースプリングス」について、開業100日前の記念セレモニーでその概要を報道陣に公開しました。この新エリアは約10年の構想期間を経て、3200億円を投じて作られたもので、アトラクションやホテルなど、これまでにない体験が提供されます。「アナとエルサのフローズンジャーニー」や「ピーターパンのネバーランドアドベンチャー」、「ラプンツェルのランタンフェスティバル」など、映画をテーマにしたアトラクションが楽しめるようになります。高野由美子会長は、ファンタジースプリングスの追加で東京ディズニーシーが世界で唯一無二の場所になると自信を示しています。

ジブリパークの新エリア「魔女の谷」

ジブリパーク(愛知県長久手市)が新エリア「魔女の谷」を報道陣に公開しました。このエリアは、「魔女の宅急便」と「ハウルの動く城」をテーマにしたもので、3月16日に一般開業します。これにより、2022年11月の開園以来、順次開設されてきた5つのエリアがすべて揃います。「魔女の谷」には、動く機能を備えた約20メートルの「ハウルの城」や、「グーチョキパン屋」があり、パーク初のアトラクションも設置されています。チケットは事前予約制で、大人平日7300円、土日休日7800円、子どもは半額です。ジブリパークは、世界中のファンに向けて、ファンタジーに満ちた空間を提供することを目指しています。

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