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楽天、社債買い入れ額2500億円に‼️

楽天グループは30日、11月に満期を迎える社債の公開買い付けの上限額を残高全てにあたる17億5000万ドル(約2580億円)に引き上げると発表した。従来計画では10億ドルとしていた。

要約文

この記事は、楽天グループが自社の社債(会社が資金を調達するために発行する借金の一種)の買い戻し(償還)を延期するために、その買い入れ上限額を大幅に引き上げると発表したことを報じています。社債の買い入れ上限額を約2580億円に引き上げ、これにより社債の償還(借りたお金を返すこと)を実質的に先延ばしする効果を狙っています。また、新たに3年満期の社債を発行し、その発行額も買い入れ上限額と同じ水準に増やす予定です。

簡単に言うと、楽天はもともと決めていた社債を買い戻す金額を増やし、さらに新しい社債を発行してそのお金で以前の社債を買い戻すことで、実質的に借金の返済期間を延ばす計画を立てています。これは、楽天が携帯事業に本格参入してから基地局建設などに多額の投資を行い、そのための資金を社債で調達してきた背景があります。社債の償還が近づいているため、楽天はこれを先延ばしにして財務状況の柔軟性を保とうとしているわけです。

社債を買い戻す金額を増やす理由

楽天が元々決めていた社債を買い戻す金額を増やす理由は、主に自社の財務状態を改善し、将来の金融コストを削減するためです。社債を買い戻して償還を先延ばしにすることで損するように見えますが、実際には以下のような利点があります:

1. **利息負担の軽減:** 新しく発行する社債の利率が、買い戻す社債の利率よりも低い場合、楽天は将来的に支払う利息の総額を減らすことができます。これは、総借金額は変わらなくても、利息の負担が軽減されるため、長期的には財務健全性の向上に寄与します。
(※今回のケースは当てはまらない可能性が高い)

2. **市場の信頼性向上:** 社債を積極的に管理し、資金繰りを改善する姿勢を市場に示すことで、投資家や格付け機関からの信頼を獲得することができます。これは、将来の資金調達コストを低く抑える上で重要です。

3. **償還期限の延長:** 短期間に大量の社債を償還する必要がある場合、それによって生じる資金繰りの圧力を軽減するために、償還期限を延長します。これにより、楽天はより長期的な視点で財務戦略を立てることができ、事業投資や成長戦略の実施により柔軟に対応できるようになります。

4. **将来的な財務リスクの管理:** 楽天は携帯事業に大きく投資しており、そのための資金調達を社債で行っています。社債の買い戻しや償還を先延ばしにすることで、短期的な資金繰りに関するリスクを管理し、事業の安定成長に集中できるようになります。

社債を買い戻す金額を増やすことには一見コストがかかるように見えますが、これらの戦略的な目的を達成することで、長期的には企業の財務健全性を高め、経済的な損失を防ぐことに繋がるのです。

既存の社債

記事によると、楽天が公開買い付けの対象としている既存の社債には二種類あり、それぞれの利率は以下の通りです:

1. 2022年11月と2023年1月に発行された合計9億5千万ドルの米ドル建て社債で、利率(表面利率)は10.25%です。
2. 2019年11月に発行された8億ドルの米ドル建て社債で、利率は3.546%です。

これらの社債はいずれも2024年11月に満期を迎える予定で、楽天はこれらを買い戻し、新たな社債の発行によって資金を調達する計画を進めています。

個人で社債を購入する方法

社債は企業や政府が資金を調達するために発行する借入証書で、投資家には定期的に利息が支払われ、満期時には元本が返済されます。個人が社債を購入する方法にはいくつかあります:

1. **証券会社を通じて:** 多くの場合、証券会社の口座を通じて社債を購入することができます。証券会社は様々な企業や政府が発行する社債を取り扱っており、個人投資家が自分の投資目的に合った社債を選ぶことができます。

2. **直接購入プログラム:** 一部の企業や政府は、直接投資家に社債を販売するプログラムを提供しています。これを利用することで、中間の手数料なしに直接社債を購入できる場合があります。

3. **オンライン取引プラットフォーム:** オンラインの投資プラットフォームを通じて、さまざまな社債にアクセスし、購入することが可能です。これらのプラットフォームは使いやすく、多くの情報を提供しているため、個人投資家にとって便利な選択肢となり得ます。

4. **相互基金やETFを通じて:** 直接社債を購入する代わりに、社債に投資する相互基金や上場投資信託(ETF)を購入することもできます。これらのファンドは多様な社債に分散投資を行うため、リスクを分散させることができます。

個人で社債を購入する際は、投資する社債の信用リスク、利率、満期日、その他の条件をよく理解することが重要です。また、投資目的やリスク許容度に応じて適切な社債を選択することが求められます。

格付けダブルBとは

格付け会社による「ダブルB」の評価は、投資適格(投資に適した安全な範囲)と投機的等級(よりリスクが高いと見なされる範囲)の間のカテゴリーに位置します。具体的に、「ダブルB」の格付けは、投機的等級(ハイイールド債)の範囲内で、企業が発行する債券の信用リスクを表します。この評価を受けるということは、楽天の財務状態や将来の返済能力に対する信用リスクがある程度存在すると見なされていることを意味しますが、最もリスクが高いカテゴリーには属していません。

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