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プロジェクト振り返りとこれからの展望〜急加速・急拡大したネットエンタメの環境〜
こんにちは、久野憲明です。
エンタメ業界の方々やアーティスト・タレント・クリエイターのみなさんからは、Ace(エース)というニックネームで呼ばれているため、noteのアカウントは、N.Hisano "Ace"としています。
「LIYE YOUR DREAM PROJECT」という長い名称なのですが、プロジェクトのロゴ・アイコンを作成して、とても気に入っています😁
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45402265/picture_pc_6ddeda17a1b74833ea18932dd22028e4.png?width=800)
加速するネットエンタメの必要性と環境の変化
この1年間は、世界的な状況の変化に伴い、あらゆる生活様式に変化が訪れました。エンターテインメントの世界も同じく、また自分自身が注力して取り組んでいるネットエンタメの世界にも、大きな変化をもたらしました。
ネットでエンタメしたいなら「彼」に聞こう!
久々の記事となります。2020年夏以降、とても慌ただしい日々を送っておりました。世界的な環境の変化によりエンタメ業界のみなさまが厳しい状況に直面する中、ありがたいことに、「ネットでエンタメしたいならエースに聞こう!」というお話になっていたとのこと。たくさんの方々からご連絡いただきました。まずは、困っている仲間の方々や、将来有望なアーティスト・タレントの卵のみなさんの力にならねば!という思いで、あらゆることにチャレンジし、奔走した期間でした。
急速に発展したネットエンタメのプラットフォーム
ご存知の通り、2020年の環境の変化によって、ネットエンタメの環境が一気に、急速に成長しました。特に、ライブ配信市場については、「2022年」にピークに到達するとみていましたが、1年から2年早まったかなと思います。2019年以降、横ばいやや微増傾向でしたが、2020/3以降、全てのプラットフォームにおいて飛躍的な成長をしていることが以下のグラフより分かります。
![スクリーンショット 2021-02-17 14.31.38](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45767954/picture_pc_ba104d15ced7ba727685d87ca6a62254.png?width=800)
![スクリーンショット 2021-02-17 14.31.50](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45767973/picture_pc_dae6fcf2b1cc05773abf8286a999bc06.png?width=800)
※ゲーム・ヴァーチャル・ラジオのライブ配信を含んでいます。
※WEB 上のデータを元に作成した推定値です。
※WEB課金・VIPチャージをのぞく推定値です。
夏までの数ヶ月は全体的に、過去最高ペースを維持します。そして、全てのプラットフォームが、夏をピークに横ばい・やや微減という推移をしているかと思います。ただし、こちらはWEB課金・VIPチャージをのぞく数値となっておりますので、WEB課金・VIPチャージを提供しているプラットフォームについては、上記よりも1.5〜2.5倍程度の数字の規模感・シェアを持っていることとなります。
もちろん、ライブ配信以外のネットエンタメのプラットフォームも勢いを増しました。TikTokはもちろんのこと、YouTube・Instagram・Twitterなどでの動画コンテンツや音楽コンテンツなどの表現のありかたも随分と変わってきたかなと思います。
既存のプラットフォームの利用が促進される中、新しいプラットフォームも続々と登場してきました。特に、エンターテインメントの分野で言いますと、オンラインライブ(配信ライブ)といわれる、アーティストやバンドのライブ(無観客・有観客ライブ問わず)をオンラインで配信できるプラットフォームです。
※「MATP公式」さんの記事を引用させていただきます。
数多くのオンラインライブ(配信ライブ)が行われる中、様々な新しい取り組みが行われました。気になったものをいくつかピックアップしてみます。
いわゆるオンラインライブ以外に、会場演出や、ファンコミュニケーション、ヴァーチャルの導入など、もう一歩踏み込んで新しく取り組まれた事例をご紹介します。
海外における事例は更に発展しております。いくつかピックアップしてみます。
非常に刺激的ですね。ライブのありかた、コンテンツのありかた、魅せ方に大きな変化と工夫があった期間でした。ただし「リアルのライブやイベントが全てオンライン化されるのか」というテーマについては、色々な見方があります。
「コンテンツ」について
「視覚」・「聴覚」に届けるコンテンツのクオリティはいくらでもレベルをあげることができることが分かりました。しかし当然ながら、やればやるほど制作コストはかかるため、どこまでやるのか、ビジネスとしての収支判断をどのように考えるのかが重要となってきました。
「体験価値」について
上記の通り、「視覚」・「聴覚」における体験価値は高めることができました。しかし、それ以外の様々な体験については、オンラインで再現することが難しい部分があることも明確になりました。例えば、第三者の歓声や息づかい、リアル空間における鼓動や、他の方と肩が触れ合う緊張感、香水の香りや汗の匂いなど、書き出したらキリがないですね。
「ビジネス」について
オンラインライブの可能性としては「リーチ」を広げることができる、色々なことを「効率化」しコストを下げることができる部分があります。
具体的には、時間と空間をこえて、より多くのファンや視聴者・場合によっては世界中の方々にみていただける可能性はあります。そして、コストをかければハイクオリティなコンテンツを用意することもできるのですが、会場キャパシティの有無や世の中の状況(会場に足を運ぶお客様がどれくらいいるか etc)を考慮すると、従来のリアルライブよりは収支計画が立てにくい状況にあると考えています。
オンラインライブ以外に新たに登場したプラットフォームについても見てみましょう。
アーティスト・タレントのアフタートークイベントや、アイドルの特典会・握手会におきかわるものとして、「ファンとのダイレクトコミュニケーション」や、「1:1のクローズドコミュニケーション」ができるプラットフォームも数多く登場しました。以下にいくつかのアプリをご紹介しますが、数年前にリリースされていて、活用されていないものもあったのですが、このタイミングで一気に利用者が増加してきたのはないかと思います。
このようなプラットフォームは、スター・人気者とファンとの関係において、新しいコミュニーケーション・コンテンツの形として、今後も定着していくことは間違いないと考えております。
ここまでは、2020年という特殊な1年に起きた環境の変化に伴い発生した、市場環境の成長、コンテンツの変化やエンタメ・ネットエンタメがどのように変化したかについて整理しました。
そして、ここからは、自分自身が取り組んでいる方向性や動きについて、振り返りながら今後の展望など共有できればと思います。
エンタメのピラミッドの統合は行われているのか?
※こちらの記事の内容を振り返ります。
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着実に進行しています。しかし、完全な統合までは到達していません。この変化に関わる業界の方々の意識も変わってきていますし、ネットエンタメのプラットフォームが一つ一つきちんと進化していることにより、「発掘」「育成」「管理・投資」「コンテンツ」「プロモーション」「メディア」「マネタイズ」というプロセスにおいて、「各プロセスごと」にはかなり深く・濃い進化をしていると思います。一方で、プロセスとプロセスを結びつけていく動きが難しく、これらのプロセスを連続性を持ってつないでいくことができるかが鍵になるのではないかと思います。
このプロセスの変革に対して、キーとなるプレイヤーは、「本人」「プラットフォーム」「プロダクション」になってきますが、「本人」に対しては、この様なピラミッドの構造変化があることを伝えて、それを理解して適応していく人を増やしていくしかないと考えております。
「プラットフォーム」と「プロダクション」については、それぞれのスペシャリティがありながら、プロセスごとに考え方が異なり、微妙にお見合いをしているという状態かなと思っております。ここでお見合いしているポイントに対して両方やるんだぞということを誰がやるのか、或いは、2つの機能が手を組んでより大きな方向性に向かっていくことができるのか、その辺りが新しい流れをうみだ鍵となってくると考えております。
特に気になるのは、「育成」と「管理・投資」のプロセスです。事業構造が異なるので考え方ややることの方向性が異なるのは当然ですが、このプロセスの変化が進むことで、大きな変化がうまれると確信しています。
◾️「育成」プロセスについて
プラットフォームは、そのプラットフォームの中で成長するための育成を行っている、オンライン完結の育成を仕組み化して効率的に行っている。
プロダクションは、人間性やリアルエンタメのスキルのレッスンを重点的に行なっていて、下部組織としてのスクール機能を保有することも多くなってきている。また業界全体的にネットエンタメの育成機能を強化を急いでいる。
◾️「管理・投資」プロセスについて
プラットフォームは、そのプラットフォームでの活動における直接契約者とエージェント契約者の「管理」を行なっている。プラットフォームの成長につながるような機会・場所・リソースの提供は行うが、それ以外の具体的な「投資」はしない。
プロダクションは、所属者の管理をすることはもちろん、初期の段階では人的リソース(マネージャーやチーム)を配置することで投資を行っていっる。ビジネスになるかならないか分からないヒト(コンテンツ)に対して、リソースを配置して、成長を促しながら、新しいお仕事や新しいビジネスを獲得していく。軌道に乗ってきたら、具体的な費用を投資して、コンテンツ展開やプロモーションを行う場合もある。
これからのエンタメのスターに必要な要素
※こちらの記事の内容を振り返ります。
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上記の「A」「B」「C」「D」の4つの方向性に可能性があるということを「エンタメの今とこれから〜統合される未来へのオモイとワクワク」という記事で共有しました。これについて、振り返ってみます。
【A】ライブ配信・ライバーについて
ライブ配信を行うという活動は、ネットエンタメの活動の中でも特に、リアルエンタメのスキルも磨くには最高の場所です。そして、ライブ配信を極めることができるば、他のSNS・ネットエンタメの攻略は容易になると思いますので、引き続き、可能性のあるゾーンであると考えています。
一方で、リーチが少ないことは引き続きの課題です。そして、ファンからのダイレクトな応援(ギフティングによるマネタイズ)であることもあり、「よりコアで強固なコミュニティを形成できる」ということは素晴らしく、「ビジネス」や「着地点」としては有効に機能するが、リアルでの活動やネットエンタメと連動しながら、別の活動を通じて「リーチを広げていく動き」をしていくことで、飛躍的な成長をするチャンスを掴めると考えています。
【B】TikTok・TikTokクリエイターについて
相変わらず、リーチ・広がりに対するパワーは圧倒的なポジションです。リーチを広げたい方には、継続してオススメしています。
一方で、フォロワー数が数十万・数百万に到達した後の課題としては、「ファン化」であると考えています。ファンの定義を、仮に、本人の活動に対して、具体的な応援をお金や時間を具体的にかけてくれる人と定義した場合、TikTokのフォロワーをファンに転換していく戦略と運用が必要となってきます。特にTikTokのフォロワーはフォローをはずすサイクルも早いため、ある程度までいくと、フォロワーの増加と減少が同時に起き、微増または微減している状態になっています。ファン化の選択肢としての、TikTok LIVEやギフティングもスタートしているようですが、もう少し様子をみていくことが必要と考えています。
【C・D】リアルエンタメ・ネットエンタメの素養について
ほぼ想定通りでした。ここまでの活動に基づく気づきですが、引き続き、最初からどちらの素養も持ち合わせているケースは少ないです。
まず、10代前半くらいの若い世代になると、そのような環境で育ってきたことっもあって、どちらも持ち合わせていることが多いです。
また、リアルエンタメの素養を持っている状態で、ネットエンタメの重要性を取り入れていくことのほうが近道に見えるのですが、リアルの活動と比較すると、ネットエンタメの活動は地味といえば地味で、その運用に耐えて、継続的な活動をできるかどうかがポイントになります。
一方、ネットエンタメの素養を持っている場合は、リアルの素養を身につけて次のステップに進むよりは、ネットエンタメ中心の活動にシフトしていくほうが近道であるケースが多いです。その場合は、ネットエンタメ戦略設計図をしっかりと描き、複数のプラットフォームをまたいで、活動していくことで、大きくなる道のりを進んでいけると考えています。
「セルフソーシャライズ」という力の重要性
※こちらの記事の内容を振り返ります。
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「セルフソーシャライズ」については、ネット越し・画面越しのネットエンタメを展開していく上では、間違いなく重要な力であると再確認する機関となりました。
現在、最前線で活躍するトップクラス・ミドルクラスの方々の活動を見ていても、一部の方は自然にセルフソーシャライズしていますし、そのような方々こそ今後も長く活躍していくことは間違いないと思います。
従来型のスター・人気者とファンの関係のあり方を否定するつもりはありませんが、「インフォメーション」「コミュニケーション」「コンテンツ」の提供の仕方について、常に「ファンと共に」ということを軸にしていくと、熱量は高まり、広がりも出てくると確信しています。
必要不可欠な「セルフマネージメント・セルフプロデュース」の力
「ネットエンタメの一流の10ヶ条」において、セルフマネージメント・セルフプロデュースの重要性も記載しています。
この2つの力の重要性についてもも、より明確になった一年間だったのかなと考えております。トップクラス・ミドルクラスの方々においても、2020年の春から夏にかけての、お仕事に変化がおき、おうち時間が増えた中で、セルフマネージメント・セルフプロデュース力が高い方こそが、様々なジャンル・カテゴリにおいて、より一層の活躍をしていたことは、一目瞭然でした。すでにアーティスト・タレントとしてのポジションを確立している方々の中でも、底力の違いがはっきりとしたかなと思っております。
これからを目指すアーティスト・タレント・クリエイターにおいても、同じく求められる能力であることが間違いないと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
今後も、ネットエンタメを追求する動きの中で、気づいたこと、驚くべき事例、課題感はもちろんのこと、仮説・検証含めて、正解のないことも多いですが、いろいろなことを共有していきたいと思います。ご期待ください!
-LIVE YOUR DREAM PROJECT- N.Hisano "Ace"
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◾︎今後の予定・COMING SOON
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