外国人観光客に温泉が人気?海外の反応&各施設の対応とは!

近年、外国人観光客からの注目が集まる日本の「温泉」。観光庁の調査によると、「外国人客が日本に期待していること」の第5位は「温泉入浴」で、今後もその人気は増加していくと考えられます。今回の記事では、外国人観光客の入浴意向や、温泉施設に求められる対応などについてご紹介していきます。

■注目が集まる日本の温泉
日本を訪れる外国人の目的は、景勝地の観光や日本食・日本製品の購入などさまざまです。そんな中で、どのくらいの数の外国人客が温泉に興味を持っているのでしょうか。

・温泉に興味をもつ外国人客が増加中
日本政府観光局の調査によると、2017年度の訪日外国人客数は、2,869万人でした。そのうち8割以上は、韓国や中国、台湾をはじめとしたアジアからの観光客です。アジアの国々からの訪日客は、欧米諸国と比べて増加の割合が大きい傾向にあります。その理由としては、団体客の多さやビザの緩和、格安航空の充実などが挙がります。

・アジアの8カ国に人気の温泉
アジアの8カ国(韓国・中国・台湾・香港・タイ・シンガポール・マレーシア・インドネシア)に住む方を対象にした「DBJ・JTBF アジア8地域・訪日外国人旅行者の意向調査」では、「温泉に入ってみたい」と希望する外国人客は全体の39%に及びました。一度日本を訪れた経験がある方の入浴意向はさらに高く、54%に上がっています。

また、「実際に温泉に入った」外国人客の割合は42%です。日本を訪れた回数が2回を超えた方は、入浴経験の割合が56%に増加していました。この結果から、訪日外国人の温泉への興味は、日本を訪れた回数と温泉に入った経験によって、高まる傾向にあることが分かります。

・国籍別の入浴意向
先に挙げたアジアの8カ国のうち、中国とインドネシアからの訪日客は、45%から50%を超える方が日本の温泉で入浴をしています。その一方で、入浴に抵抗を感じて温泉に入らない方もいるのが現状です。とくに入浴意向が低いのは台湾からの観光客で、初めて訪日した台湾人客の17%が入浴に抵抗を感じています。

■海外での「温泉」への反応は?
多くの外国人客が興味を持っている「温泉」。実際に入浴した方は、どのような印象受けたのでしょうか。ここでは、外国人客の反応を、肯定意見・否定意見に分けて見ていきましょう。

・肯定的な反応
温泉に対する肯定的な反応として、「露天風呂から眺める景色がよい」という意見や、「お湯に浸かることでリラックスできる」という意見が挙がります。日本人にとっては当たり前のことですが、お湯に体を浸ける習慣のない地域では新鮮に感じられるようです。

そのほか、たくさんの旅館が軒を連ねる温泉街の雰囲気や、日本文化を感じられる建物など、温泉施設や温泉街自体に興味を持っている方もいます。

・否定的な反応
否定的な意見としては、「正しい入浴の手順・方法がわからなかった」点が挙がります。複数言語での注意書きがない、スタッフと言葉が通じない、などの理由から、入浴を諦めてしまう方もいるようです。他に、「タトゥーが原因で入浴を断られた」という意見も挙がっています。

また、一部の国や地域では、他人に裸を見せる習慣がありません。大勢の目がある温泉ではなおさら抵抗を感じてしまい、入浴を断念する方もいます。

■温泉施設に求められる対応
ここまで、外国人客の入浴意向についてご紹介してきました。では、日本の温泉をもっと利用してもらうには、温泉施設や旅館などでどのような施策を立てていけばよいのでしょうか。

・外国人客を意識したサービス
タトゥーがある外国人には、シールを配布して隠してもらう方法が効果的です。タトゥーのサイズが大きい場合は、体を覆う入浴着を貸し出すといいでしょう。他には、入浴時間を指定するといった工夫もできます。裸になることに抵抗がある方には、水着を着て入浴できる浴場を用意したり、貸し切りのお風呂を提供したりするのがよいでしょう。

・マナーを伝える
外国人客に温泉を満喫してもらうには、施設側から入浴時のマナーをしっかりと伝えることが大切です。スタッフが入浴マナーを正しく説明できるように研修を実施し、ある程度の英語スキルを身につけておきましょう。語学に長けたスタッフをすぐに雇用できない場合は、通訳士の雇用や、その他通訳サービスの導入も効果的です。

また、店舗のホームページやパンフレット、施設内に貼るポスターなどを多言語表記にするという対策もあります。イラストを添えることで、よりイメージが伝わりやすくなるでしょう。

■海外の文化を理解して受け入れる
現在、海外の方の入浴意向は高まっています。温泉施設や旅館などにとっては、今後も重要な顧客層となるでしょう。訪日客をさらに呼び込むには、各温泉施設が海外の文化を理解し、適切な対応をとっていくことが大切です。日本人のお客様への配慮も忘れずに、新たな施策を考えていきましょう。

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※この記事は<https://live-tsuyaku.jp/>からの転載です。

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