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やさしさの芽

ローソンの特濃チョコパンを食べながら気がついたことがある

最近よくVesoさんの夢をみる。

3年半位付き合ったブルガリア人の彼は、とにかく見たことがないくらい優しく、心は野山を駆け巡るようにどこまでも広くなだらかで、Daisyという犬を含めた3人の生活にはたくさんの思い出がある。

コーヒーに少しミルクを入れて飲んでいること、いつでも膝の上に座らせてくれること、Daisyといっしょに散歩する日常、マンションの下でピクニックをしようとしたらすごく寒かったこと、夏場暑いといったら布団をリビングの床に広げて今日はキャンプだといってみんなで寝たこと、何度も食べたラーメン、ふたりが暗号のように使う中国語、実家から送られてくるヤギのチーズとパプリカの美味しいこと、AirBNBを使ったイタリア旅行、友達思いなところ、たくさんの愛をくれたこと

いい思い出ばかりだった。別れた人の中でも、出会えてよかった。

優しさをくれた人のことを忘れることはないのだ。

もらった優しさは消えることはない。

自分から好きになった人のことは名前すら忘れたりするくせに、与えてもらったことは実はこころに残る。

そしてこうして今彼を思い出すことは、あんなやさしさを与えられる人になりたいという心の奥の願望なのだと思う。

やさしさは連鎖するのだ。

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