今週もよろしくです!アートの秋が来る!あおひと君の週間アート情報 9/2-9/8 特集 昭和モダーン モザイクのいろどり 板谷梅樹の世界 泉屋博古館東京

あおー地球は青い!あおひと君の週間アート情報!

アートを愛するみなさま!お元気ですか?

先日、下北沢駅前で盆踊りをやってました!日本の夏、ジャパンの夏!
気温もやっと下がってきたようで、夏も終わりに近づいたようです。
これからは文化の秋、アートの秋がやってきます!

今週の展覧会レビューは、六本木にある泉屋博古館東京で開催されている特別展 昭和モダーン モザイクのいろどり 板谷梅樹(いたや・うめき)の世界と、「特集展示 住友コレクションの茶道具」をお届けします。

展覧会レビュー
8月31日~ 9月29日 特別展 昭和モダーン モザイクのいろどり 板谷梅樹の世界・同時開催 「特集展示 住友コレクションの茶道具」 泉屋博古館東京(港区六本木)
https://tokyo-live-exhibits.com/pum_tkmnt_senoku-hakukokan-tokyo/

石やガラスなど絵の具の代わりに使って表現するモザイク。残された作品も少なく、その名はしばらく忘れさられていた、戦前から戦後のかけて、モザイク画で活躍した板谷梅樹の作品を一堂に集めた初の展覧会です。

梅樹は、明治40年(1907)東京・田端に陶芸家 板谷波山の五男として生まれました。18歳で明治大学を中退し、単身ブラジルへ渡航するも一年で帰国。帰国後、波山の友人で、日本のステンドグラスの先駆者・小川三知(サンチ)の工房に出入りします。

昭和8年(1933)、日本劇場一階玄関ホールのために、陶片などを用いて高さ3mの巨大モザイク壁画を制作(現存せず)。第14回帝展に同作を元にした壁画を出品し初入選、以降、日展を中心にモザイク作家として活動しましたが、惜しくも昭和38年(1963) 56歳で亡くなりました。

梅樹がモザイク作家になったきっかけは、父、板谷波山の仕事場にあった、たくさんの砕かれた陶片に魅せられたとも言われています。

会場に入るとまず、エントランスホールに高さ約370㎝におよぶモザイク作品が目に入ります。昭和29年(1954)に横浜市の依頼で梅樹が制作した《三井用水取入所風景(みいようすいとりいれじょふうけい)》。なんと作品の重さは800Kg。モザイク画は石、陶片、モルタルなどで制作されるため重いのですね。

展示室1では、梅樹のモザイク作品、展示室2では「日常にいろどりを」と題し、ステンドグラスのランプシェードや装身具などの工芸作品が展示されていました。ペンダント、帯留などは銀座・和光で販売していたそうです。

展示室3には、住友コレクションと板谷家と題し、住友家15代当主、住友吉左衛門友純(ともいと)が集めた梅樹の父、近代陶芸の巨匠、板谷波山と妻まる、長男菊男の作品を展示。

最後の展示室「住友コレクションの茶道具」では、小井戸茶碗 銘 六地蔵と野々村仁清「唐物写十九種茶入」が陳列されていました。

近年、梅樹の再評価の機運が高まっていると言います。モザイク画は、古代ギリシャの遺跡でも多く発掘されているように、石材やガラス、陶片などで制作されているため、キャンバスに絵の具で描かれた絵画に比べ劣化しにくい特徴があります。かたや建築物と一体になっていることが多いため、災害や解体で破壊される不幸にも見舞われてしまいます。

絵の具とはまた違った質感はとても新鮮で、数少ない残された梅樹の作品からは昭和モダニズムを彷彿させる奥深い輝きを放っていました。

アートは本物を直接、見るのが一番です。

アートは希望です!感動はエネルギーの源です!

みなさま、これからもアート情報ウエブメディアTokyo Live&Exhibitsともども、ご愛顧のほどどうぞよろしくお願いします!

-----展覧会情報9/2-9/8

9月3日(火)~12月22日(日) MOMATコレクション 「シュルレアリスム100年」、「生誕100年 芥川(間所)紗織」、「フェミニズムと映像表現」ほか 東京国立近代美術館 (MOMAT)(千代田区北の丸公園)
https://tokyo-live-exhibits.com/pum_tkchy_national-modernart-museum-col

9月3日(火)~10月23日(水) 上西祐理 Now Printing ギンザ·グラフィック·ギャラリー(中央区銀座)
https://tokyo-live-exhibits.com/pug_tkchu_ginzagraphicgallery/

9月3日(火)~11月10日(日) 柳原良平(ヤナギハラ·リョウヘイ) ごきげんな船旅 茅ヶ崎市美術館(神奈川県茅ヶ崎市)
https://tokyo-live-exhibits.com/pum_kncgs_chigasakicitymuseumofart/

9月6日(金)~10月20日(日) 黄土水とその時代 — 台湾初の洋風彫刻家と20世紀初頭の東京美術学校 東京藝術大学大学美術館(台東区上野公園)
https://tokyo-live-exhibits.com/pum_tktt_theuniversityartmuseum/

9月7日(土)~11月24日(日) 展覧会「没後50年 映画監督 田坂具隆」 国立映画アーカイブ(中央区京橋)
https://tokyo-live-exhibits.com/pum_tkchu_nationalfilmarchieve02/

来週もよろしくです!

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