見出し画像

正社員を辞退して、起業することにした。

今日から人生で2度目の約10年ぶりに正社員になるはずでした。

9月から1ヶ月半のアルバイト試用期間を経て11月から正式的に雇用されるに至ったのですが、昨日会社の会長と面談して正社員として働くことを辞退する意向を伝えてきました。そんな中、金曜の夜までは正社員として働く気でいました。また辞めたいとも一度も考えていませんでした。

でも、正社員になる契約を結ぶ説明を受けてから心に引っかかるものがあり、家に帰って寝つけない朝を迎える頃には「辞めよう」と思い至ってました。

自分の人生において9月から怒涛の変化でした。33歳の誕生日に妻から離婚を宣告され、一人に戻って楽になるか、それとも家族とともに幸せになるかの人生の分かれ道でぼくは家族を選びました。それに伴い、家族と安心して暮らせる家のリノベーション費用と生活費を工面するために就活してサラリーマンになる覚悟を決めました。

新卒で入った会社をわずか5ヶ月でやめてから33歳になってまでほとんど会社で働いた社会人経験はなく就活は困難を極めるかと思いきや、仕事探しはIndeed♪で見つけた募集に応募したらとんとん拍子で面接が決まって面接にいった翌々日から信州発のベンチャー企業で働かせてもらえることになりました。

ベビー用品を中心にネット販売を手がける会社で、ぼくに与えられた業務は、中国の工場からの仕入れにはじまり、商品販売、マーケティング、そして在庫管理に至るまで一貫して担当する商品責任者で“マーチャンダイザー“というかっちょいい名前の職種です。

トリリンガルで中国語と英語も話せることを武器に世界のパートナーと協業し、クラフト部門で家具とおもちゃ市場を新規開拓していくのが任務で、自分の強みである語学力とコミュニケーション力を活かして、自分の子どもにも使える家具やおもちゃを開発できるなんて夢のある仕事に就けてとても有り難いことだと思いました。

ベンチャー企業という伸び盛りのスピード感ある組織の中で入社翌日からいきなり新商品開発を命じられたり、社会人なら珍しくない椅子に座って8時間仕事するという慣れないオフィスワークで入社早々に人生初のいぼ痔になった経験をしたり、とにかく仕事を覚えるために与えられた課題を毎日必死になって食らいついてこれほど一生懸命働いたのは人生初体験で、会社の中で人と働く楽しさと充実感もありました。

ただ、ずっとサラリーマンとして働こうという気概はなくて、この会社でネット販売のスキルを身につけてゆくゆくは独立しようと入社前から企んでいました。石の上にも三年と思い、踏んばって働いて独立するはずが、また今回もたったの1ヶ月半で辞めることにしました。

きっかけは、正社員になる説明を会長から直々に受けた際、30代前半が仕事人生の勝負だからがむしゃらに貪欲にもっと働いてほしい!と期待されてその期待に応えられないなと思ったからです。

自分なりに残業しない代わりに早朝に起きて始業したり、電車のなかでも仕事したり、仕事の効率を上げるために優先順位を決めて仕事に取り組んだりしてましたが、それ以上の努力と仕事に向ける圧倒的な時間の量を要求されたのが心に引っかかりました。仕事に人生を捧げられる人に多少の憧れもありますが、ぼくは家族と幸せになりたくて仕事してるのに、平日のみならず週末も仕事して家族との時間がより激減してしまうなら、家族と過ごす時間を犠牲にしてまで自分は会社のために頑張れないという結論に至りました。

それと同時に、独立に向けてネット販売のスキル習得のために3年苦しんで我慢して働くより、いま家族に必要な事業を、自分で起業するならもっと頑張れると思ったので、1年後の2021年10月までに起業するのを妻と約束して、正社員になるのを辞退しました。

家族平和を支援する場所づくりがしたい

いまもうすぐ一歳7ヶ月になる息子を夫婦で子育てしてきて感じるのは、育児はとてもワンオペで完結できる仕事ではありません。24時間365日欠かさず仕える事なのに、それに対して給料が払われることは一度もありません。それでも、我が子は可愛くて愛おしい存在です。育児は、人を育てる大変さと喜びと幸せを与えてくれます。

廃屋のログハウスを買った当初から、我が家をリノベーションしてコミュニティスペース化して、保育やカフェを展開して家族みんなが集まれる場づくりをしたいというビジョンがありました。ところがどっこい、ぼくは一年でセルフリノベーションに挫折してしまい、大工さんにリノベをお願いするお金を工面するために就職を試みるもまた失敗。失敗は成功のもととなる三度目の正直として、こんどは自分で起業することに挑戦します。

「世界平和は、家族平和から」

この理念を具現化する事業を柱に、夫婦で仕事も子育ても協力しあって、自分たちが望むピースフルでハッピーな世界観を表現していける場づくりにこれから全力で取り組んでいく所存です。



生きる実験はつづく