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2006年ウイグルの旅 2*沙漠公路

★この記事の内容は、ブログ「のんびりアジア旅」に遷しました。今後、旅行記はブログで更新します。こちらも宜しくお願い致します。

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全行程を地図で見る

 当時旅行に携行した『地球の歩き方 西安とシルクロード '05~'06』が出てきた。

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この中の地図に、行程が描き込んであったのでご紹介します。

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 行程は「その1」に書いたように、ウルムチ→(天山山脈越え)→トルファン→コルラ→輪台→(沙漠公路)→ニヤ→ホータン→ポスカム(その1で触れていませんでした)→カシュガル→アクス→ウルムチ。

トルファンで干しブドウを買う

 私の中のトルファンのイメージは、ブドウの町。もちろんほかの地域でもブドウの生産は盛んなのだろうが、ウイグルの踊りを見せ、干しブドウを売るお店に連れていかれたのでおそらくブドウのイメージが強いのだろう。

トルファンの葡萄棚

 また、カレーズの見学に行ったのだが、ぶどう棚で日影が作ってあったことも印象深かった。

トルファンの夕陽は透明

 トルファンの夕日は透明。美しかった。のちに見るホータンの朝とは異なる風景だ

タリム川があふれている

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夏の間は山の雪が溶けて水量があがるタリム川
河畔の建物が水につかっていたが、これは通常通りなのだろうか?

羊をいただく

  上記タリム川の前日、輪台で友人の親戚の歓待を受けた。レストランで羊をまるまる一頭さばいてくれたのだ。目の前で自分たちのために命が失われるのを見るのは初めてで、なんとも表現できない気持こちになった。数分前まで生きた羊であったのが、次第に肉と毛皮になっていく。そのあとに我々の胃袋におさまるものになると思うと、今からこの命をいただくのだという気持ちが強くなった。気持ち悪くなる人もいるかもしれないが、個人的にはそんなことは全くなかった。

 もちろん、そのあとに出てきた羊料理はおいしくいただいた。本当にありがとうございました

タクラマカン砂漠

 沙漠公路。ここを行く者たちには暗黙の了解がある。それは、「困った人は助ける」というものだ。21世紀においても、砂漠では少しの油断が命取りになる。公路とはいえ沿線にサービスエリアや宿泊所があるわけではない。見渡す限りの砂漠を突っ切る一本の道があるだけだ。我々が通ったのは輪民公路。この道は約560キロもの道のりで、輪台からニヤへとタクラマカンを縦断する。

 560キロというと、時速100キロで走り続けても5時間半はかかるのだ。当然途中でトイレ休憩もとるし、運転手さんの負担もあるため、実際にはもっと時間がかかる。公路に乗り出す前にはナンや干しブドウ、干したハミ瓜、複数の西瓜、そしてペットボトルの水を準備しておいた。

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砂と道と、道沿いに植えられた背の低い植物以外何もない

 ただ、私はわりと憔悴していた。なぜならその日の朝からひどくおなかを壊していたのである。トイレを催した場合はすぐに車を停めてくれるので問題ないが、心配なのは水分と栄養が足りるかということだった。おなかを壊した原因として思い当たるのはただ一つ、羊の食べ過ぎである。以前にも経験があった、慣れない油をとりすぎたときと同じ症状だったのだ。

 果たして沙漠公路に足を踏み入れて半分ほど行ったところで、その事件は起こった。

(続く)

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