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築40年以上の家は危ないのか

よく知られている話かもしれませんが建物の耐震基準には大きく分けて3つの変遷がありました。

~1981年

いわゆる旧耐震というやつです。確認申請と竣工のずれを考えると築40年以上ものですかね。震度6強で倒壊する可能性があります。調査を待つ必要がありますが能登半島地震で倒壊した建物の多くは旧耐震基準で建てられた建物の可能性が高いです。

1981年~2000年

これが新耐震と言われているものです。震度7程度でも倒壊しないように定められた基準です。築40年~築20年程度のものです。

2000年~

現行の耐震基準です。新耐震基準に木造住宅への規制を+αしたものです。

築40年以上の木造住宅に関しては震度7程度の地震で倒壊する可能性があり、少なくとも生活を続けることが出来るだけの状態を保っていない可能性が高いです。
では築40年~築20年の新耐震基準ではあれば安全かというとそういうわけでもないです。実際に震度7の地震が2回あった熊本地震では新耐震木造の1割が倒壊しています。
ですので2階建木造住宅に住む場合は2000年基準以降の建物に住むことをおすすめします

建築基準法の穴

建築基準法には住宅供給を安定的かつ迅速に行うための特例であり制度上の穴があります。
いわゆる「4号特例」といわれている特例措置のことです。3階建て未満、500㎡未満の建物に関しては構造計算を行う必要がありません。また確認申請の完了検査も省略されます。
そのため多くの戸建て住宅である木造2階建ての建物は構造計算もされていなければ設計図通りに建てているかの検査もされていないのです。
(実際に穴すぎるので2025年に改正されます)
そういった意味で築40年以上の木造2階建てのアパート・戸建ては震度6以上の地震が起こった際に危ないです。特に地元の工務店が建てた木造住宅とかは怖いですね。

結論

・築40年以下のマンションに住む
 規模の大きい建物は構造計算もしてますし設計図通りに作っているかの検査もしてます。
・2000年基準の木造住宅に住む
 いままでの統計とか見ても2000年基準の木造が倒壊するのは数%とかです。

2000年基準以前の木造2階建てに住んでる人は建物の耐震診断をして耐震等級を調べたり、耐震工事をすることをおすすめします。
新耐震建物だったとしても耐震壁に金物を使っていない建物などもありますので。

建築基準法
第一条 この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする。

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