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「否定はしない」と「認める」の違い

こんばんは。

先日、友人と人間関係について話していた時、

「否定しない」と「認める」ってどう違うの?

と聞かれて、改めて理解を深めたくて書いてみました。

ざっと書くとこのような会話をしました。

友:意見や、価値観みたいなのを話された時、「否定しないよ」と「認める」ってのはどう違うのかな?

僕:似たように使われているような認識はあるけど、別の言葉として存在しているということは、明確に意味の違いがあると思うんだよね。

「否定しない」っていうのはなんか少しネガティブな印象がある気がしていて、よく「否定も肯定もしない」という言葉も使われているように、
「その意見は理解し難いから共感はできないけど、雰囲気を保つ為に否定しないと言っておこう」
みたいな心理状態の時に無意識に選ぶ言葉
なような気がしていて、

「認める」っていうのは、どちらかというと肯定的な立場で、
「あなたはAという考えを持っていて、私にはBという考えがある。別に統一しなくたっていいし、いろんな意見があっていいと思う。私はという意見もあっていいと思う。」
みたいに互いの存在を良しとする。
みたいな意味合いがある気がする。

こんなように答えました。

では、答え合わせをしてみます。
明鏡国語辞典で両方の意味を引いてみます。

否定ー事実に反するとして、その言葉を打ち消すこと。その存在を認めないこと。

明鏡国語辞典

つまり、「否定しない」というのは、
その存在を認めないということはしない。
みたいな意味になるのかと。

そして、

認めるー見て、その存在を認知する。2つのものの同一性をを肯定する

明鏡国語辞典

広辞苑も引きます。

認めるーよく気を付けて見る。目に止める。みて判断する。みて良しとする。構わないとして許す。見どころがあると考える。

広辞苑

肯定的な立場で相手の主張を良しとする。みたいな意味で捉えられるかと思います。
では、肯定とはどう違うのか気になったので、
余談ですが、以下に記載します。

肯定ーそのことばを認めること。その存在を認めること。

明鏡国語辞典

肯定ー同意すること。認めること。価値があると判断すること。

広辞苑

「否定しない」と「認める」は明確に違いが分かりやすいですが、
一方で、「肯定」は「認める」とすごく似通った意味に思えます。
意味を見ていると、「認める」というのは少し上から目線な気もします。
これは私の解釈ですが、

「否定しない」→「認める」→「肯定する」

この右側に行くにつれ、相手の感情に最も近い距離にいる言葉なのかなと思いました。
「認める」というのは、相手の意見に対し、

「そう言う意見もいいと思うよ。」

みたいな、ただそう言う意見の存在を許す。みたいなニュアンスがあって、

「肯定する」は近い距離で「わかるよ」と言ってくれているようなニュアンスがある気がしました。


言葉の意味って面白いですね。

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