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ぐりんびー物語 28話 🌈 内緒の話

小さなお耳を立てて
満面の笑み浮かべて
ミミちゃんうれしくて
「クマちゃん
レインボーって虹のことでしょう?
じゃあ
虹色クマちゃんてなの?」

「ちょっと違う
僕はハリネズミのキノコ村から
もうひとつ向こうの森から来たんだ
てっちゃんに頼まれて来たんだ
ミミちゃんにお花の配達に来たんだ
ぼくには2匹のこぐまが居て
だから
その
二児のパパぐま
そうなんだけど
てっちゃんが
虹のクマ!レインボーベアって
呼んでくれるんだ」

「まぁ!
楽しいお名前
にじのくまちゃん
てっちゃんは優しいのよね!」

「そうだね
彼は家族思いだったから
子どもも居たんだよ」

「え?家族がいたの?
タダの偏屈ハリネズミじゃないの?」

「偏屈ね…!
おばけえんとつに
ハリネズミは連れて行かれ
やつだけが逃げてきたんだ。

てっちゃんの子供たちも
助けようとしたけれど
やっと
自分だけ逃げてきたんだ。」
・・・
「わかった!
だから
家族を助けるのね!
それで帰りも遅くなるんだ。
私知らなかったわ」

「うん
てっちゃんは家族思いで
あの森に
家族仲良く暮らしてたんだ。
仲間からも頼られ
捕まった家族を助けるために
1人でつかまりにいったんだ

でもさ
その時てっちゃんの家族が
実験の犠牲になって
死んじゃって…」
陽気なレインボーパパは
悲しそうにうつむいてました。

「だからいつも悲しそうな目して
偏屈な顔なのね。
そうしたらてっちゃん
今度は誰を助けるの?」

「仲間のハリネズミじゃないかなぁ」

少し考えて
レインボーパパが答え
また、話しました。
「いつも言ってたんだ
てっちゃん
もう一度
ハリネズミの幸せな暮らし
もう一度
ハリネズミの大きな村作りが
そして
山での穏やかな暮らしが
夢なんだって
だから
仲間を助けるんだと思うよ」

「じゃあ!
きっと
絶対に絶対
もうすぐ夢かなうよね!
この前シルバーの洗礼受けたし
もう一人じゃないもの
そうよ神様と一緒だもの大丈夫よ。」

ミミちゃん
たくさんのお花にさわりながら
「寂しかったし
怖かったんだ。
このお花ありがとう!
にじのくまちゃん

きょうは
アップルパイ焼くから
食べて行けるね
くまちゃんの足疲れているよね
だから
ひと休みしてね」

「ミミちゃん
甘いもの大好物です。
てっちゃんもミミちゃんは
気がつくうさぎさんだからって
話してたよ
お話とおんなじだね
アップルパイまで
作れるの?
ミミちゃんは
いつも笑顔
みんなに
愛を配るの私の仕事なの!
って張り切って
時にはおいしい食べ物
時には暖かいベスト
グリンビー村宝って本当だね。」

「あら
そんなこと話してたの!
しらなかった!
まぁいいわ
お茶にしましょう」
ちょっとだけ
照れくさくて
ミミちゃんのお耳の中までピンク色

あれこれ
てっちゃんの心配したから
今度は
ミミちゃんがクマちゃんに
質問責め
パイが焼けたらいい香り
にじのクマちゃん
アップルパイパイをまるごと
ペロリと食べ
お紅茶にハチミツたっぷり入れて
小さなカップで10杯飲んで
また
おしゃべりして
あぁ〜楽しい時間はすぐすぎて
もうそろそろにじのくまちゃん
山にかえる時間です。

「今日はありがとう
ミミちゃん!
またお花持ってくるね!
ミミちゃんも
一人じゃない
みんな山の仲間がついてる
何かあったら
助けに来るから
そんな寂しそうな顔
ダメダメ」

「でもやっぱり
お客さんが帰るの寂しいね
あのね
グリンビー村は
お別れのサヨナラしないのよ
またね!なの」

「うん
わかったよ
じゃあまたね!
ミミちゃん」

「またね!
優しいお花屋さん!
またきてね〜!」

ミミちゃん
ぴょんぴょん跳ねて
精一杯のお別れ
大きく手を振りました。

_____

ぐりんびー
ぐりんびー
ぐりんび豆の家族達
ぐりんび豆の見える丘の小人たち

ぐりんびー
ぐりんびー
ぐりんび豆ははじけ
ぐりんび豆の家族のうさぎたち

ぐりんびー
ぐりんびー
ぐりんび豆は最後の一つでも
シワシワでも
幸せ信じて
枝にしがみついてる幸せスパイス

ぐりんびー
ぐりんびー
ぐりん豆の家族たち
ぐりん豆の森に住んでる小人たち

ぐりんびー村の谷間から
優しいおばあちゃんうさぎ達の歌

♪ぐりんびー
 ぐりんびー
 みどり豆
 やがて 芽が出て ひろがって♪

♪ぐりんびー
 ぐりんびー
 みどり豆
 おおきな おおきな 森になる♪

耳を澄ませば木霊のように
聞こえてきます。

聞こえてくる気持ち
それがこそが自由への道を歩む
強く
気高い
どうぶつ達の決意なのです。

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