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「おいしそう」をつくる(前編)

こんにちは、レガングループの水谷です。

私が入社して1番驚き、面白いと感じたのは、
食品イメージの撮影です。

ついつい食欲をそそられるパッケージの写真たち。
通称「シズル」と呼ばれています。

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弊社で担当しているスープマロニーちゃん

プリっとした麺や、そこへ絡むスープがおいしそうですよね。
少しのスペースでも写真があるだけで、
想像が膨らみ、今にもおいしそうな香りがしてきそうです。

このシズル写真にどれだけの職人技が輝いていたのか、
全く未知の世界でした。

今回は、私たちが普段作る「食べておいしい」とは違う、
「おいしそうに見える」がつくられるまでを書いていきます。

ひとつひとつをパーツとして見る

カップスープタイプになったマロニーちゃん。

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カップタイプの良いところは、
お湯を注ぐだけですぐに食べられるところですよね。

しかしシズルの撮影では、
そんな常識はどこへやら。
とっても手間暇かけて盛り付けられるのです。

まず、具材・スープ・麺は全て別々に作ります。
カップにお湯を注ぐ、なんてことはしません。

さらに具材となるカヤクは水で戻し、
種類ごとに分けられます。

この時点で3分はとっくに過ぎてしまいますよね。

具材も、麺も、スープも、
文字通りひとつひとつ、です。

盛り付けもひとつひとつ

パーツが揃ったら、さあ盛り付けです。

スープに沈まないように、器に土台を置き、
麺を一本一本、綺麗に並べていきます。

具材はひとつひとつ形を選びながら、
実際に入っている分量でバランスよく配置していきます。

普通に作るとカヤクは埋もれてあまり目立たないですが、
フードスタイリストさんの手に掛かれば、
カヤクもふっくら華やかです。

ベストバランスに盛り付けたら、いよいよスープです。
崩れないように、そろりそろりと注ぎます。

なんて繊細な作業でしょうか...
お湯を注ぐだけのカップスープとは信じられません!

「おいしい」と「おいしそう」

普段の食事で考えると、ここまでの段階は
冷めちゃうよ!
と思いませんか?

「食べておいしい」と「おいしそうに見える」は同じではないようです。
シズル撮影は具材の位置や向きなど、1mm単位で調整していきます。
絵を描いていくような、一つのアート作品です。

なぜそんなに繊細なのでしょうか。

次週後半は、シズルとパッケージの関係について、
実際の商品で具体的にお話ししていきます。

それでは、また来週!


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