![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/47950954/rectangle_large_type_2_eb3b0441bc876c6686a955b6b2eaf68a.png?width=1200)
個性についてひとりごと『東京だより』
どの子もみんな、同じ様な顔をしています。
年の頃さえ、はっきり見当がつきません。
全部をおかみに捧げ切ると、人間は、顔の特徴も年恰好も綺麗に失ってしまうものかも知れません。
東京の街を行進している時だけでなく、この女の子たちの作業中あるいは執務中の姿を見ると、なお一層、ひとりひとりの特徴を失い、所謂「個人事情」も何も忘れて、お国のために精出しているのが、よくわかるような気がします。
『東京だより』太宰治
「私らしさ」っていうのを持ち合わせて生きるのは
意外と大変なことだということを知った。
昔から、大勢の人の意見が正しい風潮があって
失敗することもよくない、人と違うことは排除。
自分の意見を伝えただけで、異端児扱い。
思っていることをそのまま伝えることも
自分らしさを表現しようとすることも
私は「個性」だと思っている。
誰かのために生きているわけではないけれど
人を故意に傷つけることはしない。
「ひとりひとりの特徴」がはっきりしている方が
面白いはずだし、全部一緒にしていい子でいても
誰も責任なんか取ってくれるわけがない。
世界で、私を表現できる人は私しかいない。
「私らしく」生きるため窮屈なものは極力捨てる。
いらないものを無理にかき集めることをやめる。
思ってもいないことを口にすることをやめる。
大切なものは大切にし続けたい。
…
散歩をする時に空を見上げるのが好きだ。
今日の空は、同じ場所から見ても
同じ空ではないということを痛感するから。
昨日あった当たり前が、今日はないことに気づく。
空の色も、雲の形も同じものには出会えない。
変わっていくものが当たり前で
生涯変わらないものなんてないということを
これだけ雄大なものから感じることができる。
今日という日の空は、今という時間は
言葉にした瞬間に「さっき」という言葉になる。
今という言葉は切り取って残すことができない。
…
個性。
私らしさという言葉に置き換えてみたけれど
じゃあ「らしさ」ってなんなんなのか。
自由だと思う。
じゃあ「自由」ってなんなのか。
それは「不自由を感じないこと、選ばないこと」
誰かのために、生きるということは
「ひとりひとりの特徴を失う」ことだと思う。
だから、誰かのために生きるのはやめようと思う。
誰かとの約束のために頑張り続けることも
誰かを喜ばせるために進み続けることも。
自分らしさを追求するため。
不自由を感じないため・選択をしないため。
そのために、生きてみようと思った。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?