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失敗を経験に変える『佐渡』


「彼が旅に出かけようと思ったのは、もとより定った用事のためではなかったとしても、兎も角それは内心の衝動だったのだ。彼は、その衝動を抑制して旅に出なかった時には、自己に忠実でなかったように思う。自己を欺いたように思う。見なかった美しい山水や、失われた可能と希望との思いが彼を悩ます。よし現存の幸福が如何に大きくとも、この償い難き喪失の感情は彼に永遠の不安を与える。」

『佐渡』太宰治

「自己に忠実」でなければいつか後悔する。
我慢して、飲み込んで、苦しいことを良しとしたら
自分らしさって無くなってしまうと思う。

その分、努力はしなければいけない。
リライトするだけでもすごく頭を使って
引用した内容の方がラクだからと自分の言葉を
使うことなく、書いてきた文章のせいで
「自分のことば」をどこかに失ってきた。

感動したこと、嬉しかったこと、辛かったことは
全て言語化して残していきたい。

思い出は月日とともに薄らいでいくし
記憶が曖昧であることは間違いない。

それでも、言葉にして残した想いは
けっして忘れることはない。

いま、みたいもの、感じたいこと、やりたいことは
明日やるより今日やるしかない。
当たり前に明日が来ることはない。

この後悔がいつも、失敗ではなく経験だったと
そう言える日のために、今日の努力をする。

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