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縁の下の力持ち『皮膚と心』


世間のひと皆、新聞の美しい広告を見ても、その図案工を思い尋ねることなど無いでしょう。図案工なんて、ほんとうに縁の下の力持ちみたいなものですのね。私だって、あの人のお嫁さんになって、しばらく経って、それからはじめて気がついたほどでございますもの。

『皮膚と心』太宰治

「縁の下の力持ち」
誰かに賞賛されるために作っているわけではないし
裏側を知らないひとには、名前も知られない仕事。

そんな仕事を、この人がしてるんだなーと
たまに垣間見える「その人らしさ」みたいなものが
結構好きだったりする。

文章を書くときの送りがな、漢字・ひらがな表記
句読点やカギ括弧みたいなもの。

世の中にある、いろんなものごとって
誰が作ってくれたんだろうなんて考えることは
そうそうないけれど、自分が作り手になって
はじめて気づくこともたくさんあった。

誰にも知られてない。
けれど、いいなって思ってもらえるものを
もっとたくさん作れるようになりたい。

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