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家族について『花燭』


もし、いま、私の手許に全家族の記念写真でもあったなら、私はこの部屋の床の間に、その写真を飾って置きたいくらいである。人々は、それを見て、きっと、私を羨むだろう。

『花燭』太宰治

今年で30年の結婚記念日なのに、私も入って
久しぶりに両親との旅行。

家を出るまでの二十数年間の当たり前の時間が
非日常になって、1人で過ごすことが日常になった。

30年。
同じ人と一緒にいることを選ぶということは
簡単なことではないと思う。

誰といるよりも一番近くにいる人。

他人だった2人が新しい家族を作ること。

そんな姿をみていると、興味のない結婚が
すごく素敵なものに見えてくる。


結婚をすることが早い家庭で唯一の結婚をせず
仕事がをしたいと言って好きなことをする私。

それを攻められたことは一度もない。

「好きなようにしていい」「選びたい道を選べ」
「頑張ることと無理をすることは違う」
「辛かったらやめてもいい」

ただ、見守り続けてくれた両親が生きてる間には
かえせるだけの恩をかえしておきたい。

そんな結婚記念日旅行に行けてよかった。
あらためておめでとう。



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