百人一首の呪 読書日記

QED 百人一首の呪  講談社文庫 高田 崇史 (著)

あらすじ

百人一首に仕組まれた美しき謎とは!?
大人気シリーズの原点、第9回メフィスト賞受賞、待望の文庫化!

百人一首カルタのコレクターとして有名な、会社社長・真榊大陸(まさかきだいろく)が自宅で惨殺された。一枚の札を握りしめて……。関係者は皆アリバイがあり、事件は一見、不可能犯罪かと思われた。だが、博覧強記の薬剤師・桑原崇が百人一首に仕掛けられた謎を解いたとき、戦慄の真相が明らかに!?(amazon)

感想

 これ殺人事件必要か?上のあらすじの通り、百人一首の謎を解くことで殺人事件を解決しようとする話なのだが、その謎が直接的に事件とかかわりがあるわけではない。話の大部分が百人一首がなぜできたか、その正しい並び方は何かに注視しており、殺人事件の部分が浮いてしまっている気がした。
 ただ、謎自体はあーとなるくらいには面白かった。理系人間のため、百人一首とかかわりがなさ過ぎて感動が薄くなっている可能性もある。
 それと探偵ものあるあるなのだが、主人公のキャラが薄くなってしまっているのが気になった。変人の探偵と常識人のワトソン役というのはテンプレだが、ワトソンにも魅力が欲しいと思ってしまうのは私だけなのだろうか。同じ作者さんの試験に出ないシリーズはキャラが魅力的であったため、より一層そう思ってしまう。

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