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【観劇】舞台刀剣乱舞 心伝 つけたり奇譚の走馬灯

於:THEATER MILANO-Za

初めてTHEATER MILANO-Zaに行って来ました。
本当は中村屋の芝居に行きたかったのですが行けなかったので。

6階の劇場までエスカレーターでてけてけ上がって行った訳ですが、2階の広場みたいな所で男性アイドル?なのかな?の方々がイベントしてました。
この広場の照明がすごいギラギラしてて、池袋サンシャインシティの噴水広場を治安悪くしたみたいな感じで何か怖かったです。
刀ステをTHEATER MILANO-Zaでやる事が発表された時、周囲の治安を気にする声をSNS上で見かけたんですがあの近辺でバイトしてた事がある私としては周知の治安より2階の照明の方がなんか怖かった。
アイドルの方々はチラ見しただけですが何か爽やかな感じでした。

6階の劇場フロアは刀ステ運営がそう言う導線を引いているのか、あれが劇場のベーシックなのかわからないのですがなんかすごいぐるぐる回って一瞬で自分が来た方向を見失いました。
私が方向音痴なだけかな。もう一回行ったらわかるのかも知れない。

今回の席は3階席。物理的高みの見物でした。
段差がしっかりあって椅子の高さが高いので視界はめちゃくちゃ良好。ただ人によっては怖いかもしれない。身長160ない私の足が床につかない高さです。
座った時の感覚はKAATの上階席に近かった。
一階席とかサイドとかも今後座ってみたいですね。

さて本題の刀ステ。

原作ゲーム刀剣乱舞は7年くらい前まで熱心にやっていました。
ゲームだけでなく、刀の実物を見に遠出したり、ゆかりの神社めぐりしたり。すっかり昔の話になってしまいましたが。
というわけで知ってる刀と知らない刀がいます。
今作でいうと孫六兼元さんは存じ上げません。

刀剣乱舞の舞台作品はミュージカル版とストレートプレイ版があり、制作会社・演出・キャスト等が全て異なるわけですが私個人の経験で言えばミュージカル版は観たことなし。
ミュージカル刀剣乱舞は二部構成で二幕目は歌って踊る所謂レビューパートなんですね。
個人的に刀が歌って踊るのをメインでやるというのが解釈違いで……未見のままここまできました。
ストレートプレイ版は初演から2019年の慈伝まで、小田原公演を除く全てを観劇しています。
刀ステのために東京から福岡まで出かけて行ったり、一時期は割とちゃんと追っかけてました。
それが何で観に行かなくなったかというと身内が亡くなったりなんだりまあ、いろいろあるのでここでは、はしょります。

というわけで、実に5年ぶりの刀ステ観劇でした。
5年ぶりの刀ステに触れた感想は主に以下の2つ。

・会話パート減った?
・舞台セットすごい

まず会話パート。これが今作だけの特徴なのか最近の刀ステの傾向なのか、浦島太郎の私にはわからないのですが配分として会話パートが減って戦闘パートが増えたなぁと感じました。
良い悪いじゃなくて純粋に配分変わった?て感じ。
会話の分量が相対的に減ること自体は特に問題ないです。
……ですがちょっと惜しいと思った所が。
清光と安定の会話はもっとあったら嬉しかったなぁ。
加州清光と大和守安定は沖田総司の刀として原作ゲームの初期からニコイチ的に扱われる事が多い二振です。
舞台では2021年の天伝で松田凌さん演じる加州清光が初登場。植田圭輔さん演じる大和守安定は今作が舞台初登場となります。
清光の相方が満を持して登場したわけですが、そもそも松田凌という人が2.5次元界隈では比較的長いキャリアとそれに見合ったもしくはそれ以上の信頼を得ている俳優さん(と私は思っている)でして、その清光と並び立つ安定って結構プレッシャーのかかるキャスティング。
が、植田圭輔なら納得だと発表された時に思った方は多いのではないかと思うんです。
ご本人のキャリアの長さもさることながら、松田凌さんとの共演経験もある。
これは楽しみだなぁと、私自身思ってました。
しかし、今回殺陣シーンが多くて会話は比較的少なめ。
そりゃ二振りは刀なので、その二振りが肩並べて、背中合わせて戦ってるのはそりゃエモいんです。わかってるんですが。
松田凌も植田圭輔も根本的な芝居力がある役者さんなのでもっと二人で台詞を掛け合うというか、会話して欲しかったなぁというのが正直な感想でした。
全くないわけじゃないんだけど、二人で話してるところがすごく良いからもっとこれ欲しかった!てなっちゃう。
個人の好みの範疇ではあるんですがそこは惜しかったなと思ってしまいました。

惜しいついでに。
作中の歴史改変は、新撰組局長である近藤さんが武士としての切腹ではなく斬首刑という最期を迎える事を知った山南さんがきっかけを作り、沖田総司らもグルになって起こしたもの。その歴史改変を正すため元新撰組の刀達が歴史改変側である前の主と相対する訳なんですよね。
元主と相見える刀たちの後悔、葛藤、決心などが話の中の一要素となる訳ですが、男士たちが派遣された時点でこの世界線の近藤さんは斬首刑による最期は迎えないし、沖田総司も結核で戦線離脱した先で亡くなることはないと決まっているような物なので何というか言い方悪いんですが戦って死ぬ分にはこの人たちいつ倒されてもOKなんじゃと思ってしまい……
これが折角新撰組と共に刀を振り続けている沖田くんに病床で死ぬことを清光安定が強いなければならない、とかだとうわぁしんどい……てなったと思うんですが……しんどい展開を求めすぎですかね。
ちょっと手ぬるいなと思ってしまいました。
原作ゲームにある特命調査の舞台化なので原作を途中離脱してしまった私にはわからないしんどさがあったのかな。
ここも、ちょっと惜しい所でした。

それにしても松田凌さんの加州清光はすごいですね。
かっこよくて、可愛い。殺陣も速さと体重の運び方とかすごい綺麗でかっこいいのに、跳ぶ時にめっちゃ打点高いのは可愛さもあって、解釈一致……となりました。
原作ゲームにもある清光のセリフで「可愛くしてるから大事にしてね」ってのがありますが、これは、本当に大事にしないといけないやつ……と思わされました。
大袈裟でなく、松田凌の加州清光だけでチケット代分の価値があると思います。

あと良いなと思ったのは小西詠斗さんの堀川国広。
気性の荒い相方、和泉守兼定に対し普段は穏やかな堀川くんが戦闘で怒りを抑えようとしつつも抑えきれなくなってるのがすごい出てて良いなと思いました。

戦闘と言えば話戻って植田さんは左利きだったと思うのですが右手でちゃんと刀振るのすごいなぁと思って見てました。
自分が利き手じゃない方では何もできない不器用なので。

話があちこちいきましたが、舞台セット。
ぐるぐる回るしめちゃくちゃ立体的だし、あのセット見てるだけで楽しいですね。
ああいう家に住みたい(?)
回るセットの中で上がって下って走って殺陣やるキャストさん達は大変だと思いますが。
あのセットで怪我をせずに公演するって、皆さん当たり前にやってますがすごいことだと思います。

と、原作も舞台も浦島太郎なので間の抜けたことを書いてるかもしれませんが感想でした。
天伝とリンクしてる部分が多そうなので円盤で観てみようかな。


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