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映画 バービー 感想

本記事は、グレタ・ガーウィグ監督の映画「バービー」のネタバレ感想または考察を記載したものです。

公開日: 2023年7月21日 (イギリス)
監督: グレタ・ガーウィグ
プロデューサー: マーゴット・ロビー、 トム・アッカーリー、 ロビー・ブレナー、 デヴィッド・ハイマン、 ローレンス・マーク、 エイミー・パスカル
映画脚本: グレタ・ガーウィグ、 ノア・バームバック
原作: マテル

クソコラを作りましたのでご査収ください。

映画 バービー ファンアート

丸の内ピカデリーにて鑑賞しました。公開直後なこともあり、すごい人気で、toho系は前日夜から殆ど取れませんでした。

見る前のなんとなくのイメージでは
「最低でもマーゴットロビーが色んなコスプレしてくれる、ハッピーなブラックコメディ」
だったのですが、いざ鑑賞してみたら

「マーゴットロビーが色んなコスプレするのは大前提だ!それだけじゃ気がすまない、コンテクストでもテクストでもぶん殴る!」

という素晴らしい映画で、帰り道ズンと心が重くなり翌日の仕事を休む程度には響きました。一応大人なので、休んだ理由は"台風の気圧の関係9割、映画1割”ですが、バービーの職業の中に存在しないコールガールの衣装を着る気持ちにはなれなかったのかもしれません。

以下は映画 「バービー」の本編ネタバレに抵触します。これから鑑賞予定の方はブラウザバック!

まあそりゃエロい目でみちゃうよ、だってマーゴットロビーだもの

一応ずっとコメディで楽しかったのがすごい、、、主軸はかなり重たい社会問題を内包していますが、基本的には誰が見ても比較的楽しい明るい映画でした。たぶんDVD買います。可愛いし。
昔人形遊びをした人はバービーランドのシーンはずっと楽しいと思います。懐かしい仕掛けがたくさん出てきます。
個人的にぐっときたのは、レントゲンや心電図が紙で入ってて、それを入れ替えることで「今とったぜ!」みたいにするあのアイテムたち、、、、!!

右下のレントゲンセット、バージョン違いが出てきます

コンテンツとコンテンツの社会的影響、それに対するポリティカルコレクトネスからの反発をとても上手に擬人化していたなと思いました。
わたしも先日「実写版 リトルマーメイド」をポリコレ棒でぶん殴りボロカス書いたりしたので猛省しました。ごめんね、アリエル、、、。

結果としてのちの社会に影響を与えてしまった(ボンキュッボンのグラマーでなんでもできる8等身という女性の理想像の押し付け)ということと、コンテンツが生み出された当時の祈り(子育て人形以外にも自己実現のための人形が必要)は全然違うことですよね。
現代女子に「前時代的なジェンダー感の生み出した害悪」と罵られて泣くバービーのシーンに胸が痛みました。
ジェネギャやイデオロギーギャップのある方と話すときに相手の価値観を"間違い"と決めつけて踏みにじったりしてはいけないよという好例かと思います。まあ、わたしは今時「はやくしないと子供うめなくなっちゃうよ」とか口に出したやつは「ふーん、お前の世界ではそうなんだ?で?」と普通にぶん殴りますけどね。

現実世界をデフォルメしたジェンダーミラーリング世界=バービーランドからバービーが現実世界に行くまでは「ふんふんよくある展開だな」と思ったのですが、そこからバービーランドに戻るということにぶっ飛びました。

流れ的には、男女同権主張→構造への疑問→フェミニズムへの反発、冬の時代→個の尊重、というフェミニズム第一波から第三波の流れを「ケン(男性)が存在を認めてもらうまで」というミラーリングでやり抜いています。

短いシーンなのにわけわからんくらい泣いた

映画の全シーンの中で最も刺さった一生忘れないシーンがここです。人間界に降り立ってすぐ、まだ映画の概要が完全にはつかみ切れてない段階でのシーンです。

思い出すだけでちょっと泣ける。

わたしは、仕事をするうえで、『イケメンが来るとうれしいですか?』と何百回聞かれたかわかりません。それを聞かれるたびに、少し悲しい気持ちになりました。だって、そうやって聞くお兄さんは、概ね、自分の見た目にコンプレックスを抱えているからです。

全人類美しいとかいうと、「ふざけてる」とか、「やばめのアメリカンポジティブ思想の人」とか思われたくないのであまり大きな声では言えなかったですが、せっかくバービーを見たので書こうと思います。

おなかが出ていても、その脂肪の上にもじゃもじゃと毛が生えていても、それらの肉の塊を美しいと思える程度には、映画を見てきました。人の美しさをとらえるのに、左右対称な顔は絶対に必要ですか?贅肉のないからだが必要ですか?わたしはそうは思いません。

毛の下には皮膚があり、皮膚の中には血管や脂肪、筋肉、骨があり、それらは絶えず動き続けています。つまり生きているんです。そのこと自体が美しいとは思いませんか。その細胞の集合体として、誕生から数十年の成長を経て、いろんなことを考えたり、無数の細胞の死骸になったりしながらそこに存在しているということが美しいとは思いませんか。
安心してください、あなたがそれを認めさえすれば、あなたは美しいよ。

このシーンがあまりに刺さったので主にルッキズムと変遷する美の枠組について書きましたが(書いていない)これから、優しく触れ合ったり、恥部を見せ合う関係において、社会的な"美しさ"を持ち出す必要は全然ないんだよ、と、いつも思います。日々触れ合う中で、悲しかったので書きました。

そういえば「バービー」の映画内で、マーゴットロビーが「わたしはもう美しくない」と泣くシーンがあり、音声ナレーションで「マーゴットロビーが言うと説得力がない」とキートン山田ばりの突っ込みが入るシーンがあり、大爆笑しました。
上記の話も、顔が小綺麗で腹筋が常時割れているわたしが言うと説得力がないかもしれません。
でも信じてほしいな。ほんとうに、そう思ってるし、みんながそう信じられる社会を心から願っています。


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