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リテピ花写033 裸の貴婦人 あでやかな姿は危険な美しさ コルチカム

地中からすっと伸びて
薄紫のワイングラスのような形をした
気品のある花を咲かせるコルチカム。

あたりを華やかに彩っていました。
裸の貴婦人とは、だれが呼んだのか?
なぜ、裸?

見た瞬間、きれい!、美しい! と感じました。
ただ、時期が少し遅かったのと、陽の加減で
写真写りはよくありませけれども。御容赦。

コルチカム イヌサフラン

日本では、イヌサフランと呼ばれています。
イヌは犬ではなく、似て非なるものという意味で、
サフランに似ているが、全然違うものという意味です。

欧州、中東、北アフリカ、中央アジアなどが原産国で、
明治時代に園芸植物として渡来しました。

ユリ科(またはイヌサフラン科)で60種ほどの原種があります。
アヤメ科のサフランやクロッカスと似ていますが、別の種ですね。

この裸の貴婦人、やはり美しいものには、あるんですね。
そう、毒です。

コルヒチンという猛毒を持っています。
10年間で6人の死亡が確認され、これは、3人のトリカブトの2倍です。

ギョウジャニンニクやジャガイモ、タマネギなどと間違えて食すと
腹痛や下痢、嘔吐などの中毒症状が現れ、死ぬ場合もあります。

コルヒチンは猛毒ですが、
痛風薬として薬事法で認可、販売、処方もされています。

猛毒を秘めた美しさ コルチカム

毒のため、花言葉は「危険な美しさ」をはじめ、
「永続」「永遠」「頑固」「楽しい思い出」
「悔いなき青春」「華やかな美しさ」「華美」
「美徳」「回顧」「努力」「幸福」「私の最良の日は過ぎた」など、
その美しさから連想されるものが多いようです。

今までも掲載してきましたが、
毒を持つ植物が、本当に多いですね。
それをうまく活用してきたのが、漢方。
毒は薬になる。人類の知恵ですね。

古代から、実に数多くの犠牲の上に
医学が進歩してきました。

新型コロナが、そろそろ落ち着きを見せ始めています。
油断は禁物ですが、
人と人が、マスクなしの「裸の顔」で交流する、
本来の人間らしいに非常が戻る日が待ち遠しいですね。

コルチカム


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