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19年香港民主化運動は「約束守れ」運動★李 柱銘Martin Lee【英語】

~コロナ騒動のどさくさに紛れて香港の民主化運動の重鎮たちが逮捕されてしまいました~

【難易度】★★★☆☆(字幕あり。英語)
【どんな人?】
・李 柱銘(Martin Lee)は弁護士・政治家。1997年の香港返還に先立ち、共産党政府との間で香港の憲法ともいえる「香港特別行政区基本法」を起草したチームのリーダー。「香港民主主義の父」。19年の民主化運動を支持したため今回(4月18日)逮捕されましたが、起訴後にすぐ釈放されています。

【どんな動画?】
・Martin Leeが1987年「香港特別行政区基本法」を起草した過程を語り、共産党が当時の約束を守っていないと訴えています。
・中国政府は「一国二制度」の名のもと「1997年後も50年は旗と指導者以外は変えない。庶民の生活は同じまま」と約束しました。しかし実際は国会にあたる立法会は親中派に支配される構造になり、返還から20年もたたないうちに中国の愛国教育である「国民教育」が施行されました。香港人が求めていたイギリスと同レベルの民主的社会からますます遠のくばかりです。
・香港の人々の怒りが頂点に達したのは、大陸の資金が押し寄せ不動産が高騰していたことに加え、政治的に「基本法の約束が守られていない」ことへの怒りがありました。また警察が市民への暴力組織と化したことへの怒り、日々の生活で中国大陸の支配を強く感じる機会が増えたという危機感もあります。
・インタビュー媒体の「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」は15年にアリババに買収されてから中国政府よりの意見が目立つとされ、実際に香港民主化運動の際は経営層が運動の終息を訴えていましたが、なかなか面白い投稿もあります。ちなみにエドワード・スノーデンの亡命を記録し手助けした女性記者はここの契約記者でした。

【Lita39のツボ】
・かなり前にこのインタビューを見て、ずいぶん立派な政治家だなあと感心しました。民主主義の価値を強く信じ、戦い続ける姿には自然に尊敬の念が沸き起こります。
・日本の大手メディアでは「香港の若者が共産党に反対し公共物を壊しまくっている」という報道をされていたように思います。Lita39は半年間中国語動画で香港のデモを追っていて、警察が無抵抗の市民に暴行するようすや、武闘派が戦術的に破壊する公共物を選んでいること、破壊に関して市民から一定の理解を得られてると知っていたので、「日本のメディアがずいぶん大陸に遠慮した報道をするんだな」と感じていました。
・Martin Leeだけではないですが、この世代の香港の民主派政治家は「香港から大陸を民主化していく」という壮大な改革モデルを信じています。初めにこの言葉を聞いたときは、中国にのみこまれつつある小さな香港にそんな力があるわけがないと思いました。
・ただ今回の民主化運動に際し、香港人のグローバルな教育と語学の力(そして資金力、人脈)を目の当たりにしてLita39はとても驚きました。政治家のみならず一般学生までもが北京語と英語を自在に操り、直接西洋社会とメディアに訴えることができる能力は、日本も大陸も持っていない、非常に大きな力だと思います。

以上「19年香港民主化運動は「約束守れ」運動★李 柱銘Martin Lee【英語】」でした。
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