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詩という形での表現を、まとめています。
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2022年7月の記事一覧

想像の共同体

想像の共同体

"標準"があるという幻想が

劣等感を生み

優越感を作り出す

その中で交換されうるのは

鋳型の中の差異

あるいは

保険付きの情熱

他人はとりあえずどうでもいい

立ち返るべきは

いつでも

"自分"

沈黙のうちに自らの心を見つめる

沈黙のうちに自らの心を見つめる

なぜ人は

"表現"をするのだろう

自分の存在を他者に知らしめるため?

他者に承認されることが

自分の存在に対する確信を深めることができるから?

はたまた

他者を権威やら何やらで威圧するため?

あるいは

違う"自分"を演じることで

表向きのスタンスを表明しておくため?

孤独を

思考によって埋めるため?

集客のため?

誰かと出会いたいから?

etc…

スマホは道具か

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わたしたちの帰る場所

わたしたちの帰る場所

朝露(あさつゆ)

宝石のような水玉

かんぺきな表面張力で

球をえがき

光をやどす

数時間もすれば

消えてなくなってしまうかもしれない

ハート型の葉っぱと

水玉

とくに存在を知らせるわけでもないけれど

純化された

100%の輝きを放つ

朝靄(あさもや)

ひんやりとした空気

高度1500m

人間はその懐に

分けいることをかろうじて許されるけれど

その圧倒的な空間では

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いま

いま

あなたが

ここにいる

ということ

それ以上の奇跡は

ないだろう

生きている

心を通わすことさえできた

なんという

幸せだろう

闇に降る雨

闇に降る雨

一見サットヴァのラジャス

ラジャスに服従するタマス

サットヴァを怖れ排除したがるタマス

この世界をありのままに見たなら

なんと粗雑でザラザラとしていることだろう

この雨が

すべてを洗い流してくれたらいいのに

同質性と差異

同質性と差異

変則的なリズム

草むらに隠れるようにして

世の中を覗く

覚悟のある者以外

入ってくるな

自然は

すべてを包みこみながらも

すべてを分けて

見ている

この世に残せるものなど

なにも

なくていい

せいぜい

これまでの自分と

この強い思いくらいしか

故郷には

持って帰ることは

できないのだから