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1gオーバー

ゆうちょの口座を開設するために郵便局に向かった。ネットからの申請もできるけど、結局郵送が必要になって面倒なので直接郵便局に来た。

通帳の有無、本日中にお金の引き出しや振込をする必要があるか、もうすぐゆうちょのアプリがリリースされるなど、いくつもの変数を交えながら、郵便局員さんは丁寧に説明してくれた。

隣では男性が郵便物を送りたいようだ。配送物を計ると、予想していた料金規定の重さを1gオーバーしてたらしい。男性はとても悔しがっていた。誰に文句を言うでもなく、楽しそうに悔しがっていた。郵便局員さんも申し訳なさそうにしながらも楽しそうに、「惜しいですねー」と男性に語りかける。僕を含め、郵便局に訪れた他の人々が事前に笑顔になる、そんな雰囲気だった。

男性は「1gかー!」という台詞を残して郵便局を後にした。この先1ヶ月の話のネタになりそうで少し羨ましい。

こんな日常が誰かを救っている気がしてならないんだ。

400字エッセイ書いています。

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