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オランダのおうちのことと家探し

ユトレヒトに到着して早3日目です。
最近は寝てばっかりいます。時差ぼけなのか、怠慢なのか、どちらもなのか。まだ現地の友人とも会っておらず、人と話す機会がなく少しさびしいです。ただその分、一人の時間を活用してスーツケースの大荷物を片付けて一通り日用品を揃えることができました。

今日は、いまのおうちと家探しについて書きます。

いま住んでいるおうち

わたしのおうちはキャンパスの敷地内にある200人以上が住める大きなアパートです。おそらく今年できたばかりの新しい建物で、じっさいわたしの部屋はわたしが初入居者です。部屋は小さいですが家具付きでキッチン、シャワーとトイレが付いているので、不便なく暮らせます。

キャンパス内のアパートということで、入居者はおそらく全員大学の学生でしょう。大学院生だけでなく大学生もいるようなので、若いパーティーピーポーたちのどんちゃん騒ぎが響かないか少し心配です。

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▲6階建てのアパートの各階にはイケてる感じの共有部があります。換気システムが皆無のため、35度くらいのサウナも楽しめます。

ただ今のところ、新型コロナウィルスの影響で現地に来られなくなった学生がいたり、そもそもまだ八月中旬であったりして、現状の入居者は少ないです。ざっと見た感じ、30人くらいしかいなさそう。さみしい。でもうるさいのもいやだな。

ユトレヒトでの家探し

ユトレヒトのおうち探しはけっこう大変でした。じっさい、わたしのこの家が決まったのも渡航の3日前くらいでした。ギリギリに決めることについて、なぞの緊張感をもって暮らすことはできますが、あまりおすすめしません。

6月のはじめに、大学と提携している不動産会社のアパートが一挙に入居者募集を始めるのですが、わたしは一歩遅れてしまいサイトを見たころにはすべて満室になっていました。そうなると民間のサイトで探すことになるのですが、なかなか本腰を入れて探す気になれず、だらだらとFacebookグループの「ユトレヒトの家探し」ページを眺めていました。

民間の部屋探しサイト
オランダには民間の部屋探しサイトがごまんとあります。無料のものもあれば、有料のものもあり、玉石混交です。無料のものは、お金だけ払わせておいて現地に行ったら部屋がなかった……なんていう詐欺も多いそうで、気を付けないといけません。
わたしは"Kamernet"という現地では有名なサイトに登録をしていました。こちらのサイトで「プレミアム会員」になると、家主と直接コンタクトが取れてスムーズに家探しができるというわけなんですが、私は結局ここは活用しませんでした。ちなみに登録料は15日間で21ユーロかかるので、決して安くはありません。が、ユトレヒトでの家探しはなかなかコストや時間をかけずには進まないのが実情なのです。

Facebookグループ
いまのおうちが見つかる前に、例のFacebookページですてきなシェアハウスを見つけました。インテリアも素敵で、部屋も広く、中心地からほど近い立地。すぐ広告主に連絡をしたのですが、その時点でほかの応募者が5人。やはり倍率が高いです。

およそオランダの人気の町は需要に対して供給が断然少ないので、部屋探しはけっこう熾烈です。事前に家主やシェアメイトとの面談があることもしばしば。じっさい、私もシェアメイトとSkypeで面談をしました。基本的な部屋の説明や注意点、喫煙や清掃のルールのことなどが中心の話題ですが、面談において一番大事なのはその人の「雰囲気」を見ることだそうです。

いい感じの雰囲気がウケたのか無事シェアメイトとの面談はクリアして、いよいよ家主との面談へ。と思ったら、面談の直前にほかの人の入居が決まってしましました。私はまだ日本に居たのに対してその人はすでに現地に居たそうで、優先されたということです。えーん。残念だけど、下を向いている時間はありません。このままだとおうちがないのです。

不動産会社に直接コンタクト
6月初旬にはすでに満室だった大学と提携している不動産会社のアパートですが、キャンセルが出たのか7月中旬にはいくつかサイトに再掲されていました。ここぞとばかりに申し込みをしましたが、しばらく音沙汰なし。
しびれを切らして直接コンタクトを取ってみると、「たしかに部屋はあるんだけど、それ以上に応募が多いんだよ~」とのこと。なるほど、応募多数で落選しちゃったわけね。改めて、「もし空室が出たら教えてください」とメールしておきました。

数日後、ちょうど前のFacebookグループのシェアハウスの大家さんとの面談の2日前くらいに、例の不動産会社から「部屋あるよ。住みたかったらすぐメールちょうだい!よろ」という趣旨のメールが来ました。
まだその時はシェアハウスに住めるかわからなかったので、部屋をおさえてもらい契約の準備を進めました。結果的には、進めておいてよかったです。半年契約と半永久契約のオプションがあったのですが、ユトレヒトの家探しの洗礼を受けたわたしは1年以上の契約が必須の半永久契約に決めました。わりと1年ってすぐだよね、と思っています。

こうして、わたしのお部屋さがしは無事完了しました。ただシェアハウスに住みたい気持ちは変わらないので、おそらく1年後には新しい場所に引っ越していると思います。

お部屋のこと、いろいろ

先に書いた通り真新しいお部屋なので、設備や家具にはなんの問題もありません。ぴかぴかすぎて、少し恐縮してしまうくらいです。ただ、それなりに気づいた点がいくつかあるのでシェアします。

① ものが何もない
② 窓の外が川と木なので、蚊が多い
③ ベッドフレームが高い、というか全体的に配置が高い

① ものが何もない
これは、シェアハウスではなくスタジオタイプ(いわゆる日本の1DKみたいな)を選んだので当然なのですが、皿や枕、シーツ、トイレットペーパーまで自前でこさえなくちゃいけないのは、いつもシェアハウスで暮らしていた身としては新鮮かつちょっと大変でした。
あと洗濯機が部屋にないので、共用のランドリーを使うことになります。毎回お金がかかるのはなんとなく抵抗感がありますが、まあ仕方ないでしょう。

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あと、wifiのルーターも部屋についていませんでした。自分で買わないといけないそうですが、どうやって買うのかもいまいちわかっていません。なのでいまのところは共用のwifiで暮らしていますが、これが扉を隔てると電波が弱くて。部屋の入口のキッチンのところや、なんなら玄関の扉を開けて電波を拾っています。授業開始までにちゃんと整備しないといけません。

② 窓の外が川と木なので、蚊が多い
オランダは日本より涼しいだろうし、なんとなく蚊とは無縁に暮らせると思っていたんですが、現実はそんなことはありませんでした。まず、キャンパスがわりと郊外にありまして、周りは緑が多く、馬、牛、羊、野鳥などがのびのびと暮らしています。たぶん農学部とか獣医学部とかが研究の一環で放牧しているのでしょう。

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▲なぜか毎朝、アパートのすぐ近くの囲いに放されている二頭のお馬さんたち。朝5時くらいにはいるけど、午後になるといなくなっている。はて?

そんなわけで、日中は暑いうえに水辺も近く緑も多いので意外と蚊が多いのですが、そんなことはつゆ知らず迎えた初日の夜。窓を開けっぱなしにして寝ていたら、やられてしまいました。腕と足と、なぜか右目のまぶた。

ヘイ、なぜそこを刺した?なぜわたしは気が付かなかった?鏡を見ると、かなりかわいそうな自分の姿が映っていました。軟膏タイプのムヒを塗り付けると、容赦なく目に染みて泣けてきました。かわいそうでしょう。

一日たった今もなんとなく赤みが残っていますが、ほとんど治りました。暑いので窓は開けておきたいのですが、網戸がないのが難点です。寝る前には窓を閉めて、蚊がいないかよく確認しないとなぁと思った次第です。

③ ベッドフレームが高い、というか全体的に配置が高い
これはたぶんオランダの家あるあるなんでしょうが、平均身長が日本人より10cm以上高いオランダ人に合わせて、家の設備が高めに設置されています。なので、例えば洗面台の鏡がちょっと見づらいです。トイレの座高が高くてつま先立ちになります。棚の上の方に手が届きません。ああ、あと10cm背が高かったらな、と切ない気持ちにさせられます。

きわめつけはベッドです。ちょっとこの画像を見てみてください。

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これはiPhoneのメジャー機能を使って撮影したものなんですが、78cmって、高すぎじゃないですかね?ふつう、高くても50cmくらいだと思うんですけど。
身長が161cmのわたしの腰下くらいまであるので、気軽にぴょんとベッドに横になることなどできません。もしベッドにダイブしたい場合、走高跳びをするつもりで気合を入れないといけません。

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※誇張をしています
まあ、ベッドフレームが高いおかげで収納スペースがたくさんあることはありがたいことです。そして私は備え付けのベッドサイドテーブルを踏み台にするというソリューションを見つけました。

……
まだまだ住み始めたばかりですが、さっそく発見があって楽しんでいます。どうか穏やかに暮らせますように。

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