見出し画像

#09 米企業「PEPPERIDGE FARM」をマーケティングトレース(企業戦略分析)

前回「#08」でブランディングをトレースしたPEPPERIDGE FARMについて、今回は外部要因も含めたマーケティングトレースをしました。

「PEPPERIDGE FARM」ってどんな会社?

アメリカの老舗商業ベーカリーで、コネチカット州を拠点としています。「Milano」や「FARMHOUSE」をはじめとする複数のクッキーを中心に焼き菓子を扱っていて、クッキー大国アメリカでも人気の高いブランドです。

PEST分析:外部要因分析

①世界最大のベーカリー市場アメリカ(Economy)

アメリカのベーカリー製品市場は年間約$10.2billion(2018)で、2014~2025年の期間のCAGRは1.93%の見込み。

②健康志向の高まりがトレンドに(Society)

トレンドとしては、肥満予防やダイエットへの注目から健康志向の高まりが挙げられ、主要ブランドは相次いで低カロリーやオーガニック原材料使用のクッキーなどの新商品を発売しています。

③健康志向の原材料と美味しさを両立する開発技術(Technology)

②と関連し、健康志向と美味しさを両立するクッキーの開発技術が必要になってくるでしょう。あわせて、開発コストをどう抑えるかも課題になると思われます。

ポジショニング

大手クッキーブランドがしのぎを削るアメリカでの、ブランディングの違いに注目しました。

人気ブランドはほとんどが「チョコ×クッキー」の組み合わせのようですが、チョコチップだったりサンドイッチスタイルだったり、チョコソース風だったりと様々です。

その中でも、PEPPERIDGE FARMはオレオやキットカットと違い「ホームメイド感」が強い印象を受けました。

また、フレーバーの種類を絞って定番商品で勝負するブランドが多い中で、フレーバー展開が多く期間限定商品も展開しているところも特徴的です。

成功要因を整理

・経済背景×ブランド:アメリカのクッキー市場は巨大で、その中でも競合とは方向性の異なるホームメイド感が強いブランディングでファンを獲得。
ブランドのイメージカラーについても、オレオを青、キットカットを赤、とするならばPEPPERIDGE FARMは白と独自路線です。

自分がその企業のCMOだったら?(日本で拡販するならば?)

・直営の公式カフェ店舗をオープンし、ブランディングを開始
アメリカと違い、日本のお菓子はどれもSKUが豊富で期間限定商品も多く発売されているため、アメリカとは違った攻め方が必要だと思います。
その場合には、「アメリカで人気のクッキーが上陸」というブランド訴求を重視し、公式ストアでの販売から開始します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?