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スタートアップ企業における女性管理職比率を30%に引き上げます

久しぶりに、noteを書きます。
とてもドキドキしています。

内容はこれから私が「やるべきこと」についてです。
※その「私」って誰?という方はTwitterLinkedin

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タイトルの通りなのですが
「日本のスタートアップ企業における女性管理職比率を30%に引き上げる」
ということを目標にこれから動いていきます。

具体的な事についてはこれから色々動きが出てくるので、ぜひそれらをお待ちいただければと思います。

このnoteは、私が宣言をすることで、市場に対してアクションをとっていくという決意表明です。

今回は、私が「なぜやるのか」少しでも伝えること事ができると嬉しいと思っています。

なぜやるのか

一言でいえば、私がやりたいと思ったから
シンプルにそれだけです。

なぜだかわからないけど、あることについて問題意識を強く感じることや、解決されないままの状況にもう待っていられないし、自分で動くしかない!と、思うような経験はありませんか?

そんな思いを、ちょっと勇気を出して、少し掘り下げて書いてみます。

大きく以下3つの理由から、いま、私が勇気をもって取り組むべき目標であり、課題だと思っています。

1. いつまでも変わらない日本の現状
2. ボーイズクラブなスタートアップ企業の現状
3. 私の原体験

※1・2については一般的に知っているよ〜という方も多いと思うので、そのような方は3へ飛んでいただく事をオススメします。

1.いつまでも変わらない日本の現状

多くの方がご存知かと思いますが、日本のジェンダー・ギャップ指数は156カ国中120位と先進国の中では引き続き最低水準。また何よりも過去の指数の変化を見てみると下がり続けているのが現状です。

そのような状況の中、2003年に政府が女性活躍推進目標として、「指導的地位に占める女性の割合を30%程度」に上昇させるとしていたものを、2020年7月には達成年限を「2020年」から30年までの可能な限り早期」に繰り延べしています。

事実、明らかに本目標に対して現実はかけ離れた状況となっており、女性活躍推進目標の先延ばしが決定され、その後に閣議決定された「第5次男女共同参画基本計画」の説明資料によると、女性管理職の割合は総務省「労働力調査」2019年時点の値で14.8%と記載。

目標の50%も達成できていない状況

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また、その「第5次男女共同参画基本計画」では2025年に係長級が30%、課長級が18%、部長級が12%を女性にする目標としていますが、

2020年版男女共同参画白書によると(以下図)、民間企業の階級別役職者に占める女性の割合の推移は依然として低いまま、係長級が19%、課長級が11%、部長級が7%と引き続き目標達成に向けた課題は大きいと言えます。
※2021年版には詳細記載なし

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2.ボーイズクラブなスタートアップ企業の現状

『女性起業家』

『女性ベンチャーキャピタリスト』

この2つの言葉を並べるだけで、現状が理解できると思います。
「起業家」や「ベンチャーキャピタリスト」という存在に対して、「女性」というタグが追加されています。

つまり、女性は少数派であることが表現されてしまっています。


私はフォースタースタートアップスという会社で成長産業支援を行っています。そのため、スタートアップに関わる人との交流やイベントへの参加も多いのですが、経営陣やイベントの登壇者が全員男性ということはまったく珍しいことではありません。

ここ最近では、企業やイベント主催側も自らがアンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み、偏見)に陥らないようにと意図して登壇者の性別や属性のバランスを取ろうと努力している様子も見られますが、まだまだ圧倒的に男性が表舞台を占めることが多く、状況はいまだに改善されていません。日本に限った問題ではなく、世界的にも問題視されています

すでにアメリカではNSDAQが2021年8月6日に上場企業に対して取締役の多様性を求める規則として、多様な取締役を少なくとも2人登用し、1人は女性で、もう1人は人種や性的マイノリティーにするとし、規則に従わない場合、企業に理由の説明を求めると発表しました。
もともと、近年は海外機関投資家からのジェンダー・ギャップに対する意識は非常に高く、積極的な株主行動が行われていましたし、マーケットの変化が起きています。

また事実、経済合理性の観点で多様性のある組織の方が収益性が高く、また時価総額が高いなど直接的に組織状況と相関があることは、BCGなどのコンサルティング企業や大学など、様々な研究やリサーチのレポートで述べられています。

ただ時流に合わせるためや外圧によって…ではなく、企業として求められる成長のために多様性のある組織および経営チームにしていくことは、スタートアップ企業にとって非常な重要なことです。


3.私の原体験

原体験というとどこから話せばいいのか悩みますが、まずは以下のスライドをご覧ください。


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これは何のスライドかというと、私が社会人1年目の時に作成した両親に向けてのプレゼン資料の一部です。
(今見ると考えが浅はかすぎて恥ずかしすぎる…)

宣言のように大きく書いてある通り(笑)
当時の私の目標は「働く女性のロールモデルになること」でした。

なぜかというと、就職活動のタイミングで大前提として何をしていきたいのか、を考えるにあたって日本人女性で自分のロールモデルになり得そうな方をサーチしたのですが、

「えっ、いない!」

となったので、

「じゃあ自分がなればいいんだ!むしろならないと道は開かれない!」

と本気で思っていたからです。   

ー 厳密には何かを成している女性は多く存在したものの、自分との年齢差が高すぎたりなどイメージ出来ないケースが多かった。

しかし、時が経つにつれて、「働く女性のロールモデルになる」と、女、男、というタグを意識したくないなと思うようになってきました。

自分自身がむしろバイアスをかけてしまう側になってしまう不安もあり、”女性”の人生を映し出すTV番組『セブンルール』の出演も最初は正直迷っていました(番組の内容自体は素晴らしいと思っています)。

また、仕事をする中で、視野が広がって、様々なことを知れば知るほど、日本がつまづいている旧態依然とした部分にイライラしてしまい、自分は自分でやっていけばいいやと思うこともありました。


正直なところ、こんなことを考えていても、外に向けたアクションとしてこれまでに大したものはありません。

でも、改めて世の中を見渡せば、依然として課題は課題のままであるので、自身が行動変容を起こしていかなければならないと感じました。

先人の方々が変えてくれたことも多くあるけれど、比較的男女ともに働くことが当たり前になっている環境で生まれた20代ならではの考えやできることがあるし、またロールモデルはいくらあってもいい。それが"働く女性の"と限られたものでなくてもいい。可能性を世の中に示していくということが重要なのだと思っています。


何かに対して、問題だと思ったら自ら行動することで、変えることができるんだという可能性を。


さらに言えば、原体験なんてなくてもいいと思っています。より良い未来を作りたいと思ったから、何かを始めるのに、ただそれだけでいいのではないかなと。

目標の意味

タイトルに記載したように女性活躍推進において私が特にフォーカスすることは「スタートアップ企業における女性管理職比率を30%に引き上げること」です。

30%は非常に意味のある数字で、「組織の中でマイノリティの割合が3割を超えた時に組織全体の文化が動く」と「黄金の3割」として提唱されています

また、この目標は単に男女格差を改善するという目的ではなく、「誰しもが当たり前に活躍できるチャンスを得られる未来をつくる」という最終目的があります。本来であれば、性別に関係なく、真に実力がある人が適した職位につくべきだと思っています。

ただ、性差によって土俵にすら上がれないという実態があるからこそ、あえて性別にフォーカスしたこの目標を設定すべきと考えています。

特に経営層の方はよく理解されていることかと思いますが、このままだとアファーマティブ・アクションが先行し(特に金融市場から)、実態が伴わないまま、ただの形だけの女性管理職の増加や監査役や社外取締役に女性が増えるだけ、というような未来になってしまいます。

アファーマティブ・アクションは素晴らしいことであり、実行すべきだと思いますが、実態の伴わないことほど意味のないものはありません。最悪なケースとして、その実態の伴わなさから企業が弱体化することも考えられます。

だからこそ早期に取り組むべき課題であり、企業は段階的に環境を整える必要があります。


また、スタートアップ企業という点においては、企業として変化や成長の速度が圧倒的に早く、感度の高い人が集まっている環境であり、なにより企業成長のために多様性のある組織作りが必要です。

これまで私は、世の中を変えたいと強く願い、それを自らビジネスという手法を使って実現しようとする起業家・投資家を見てきました。その姿を見ているからこそ、共に変えられると思っています。


最後に

もしこのnoteを読んで性別に関係なく、スタートアップ企業にいるいないに関係なく、共感してくれたり、自分自身も当事者として課題に向き合おうと思ってくださった方は、是非何かご自身でもアクションを起こしてていきませんか?その連鎖があちこちで起きて、世の中が変わるに至るほどのパワーになります。

課題を課題のままにしておくことってほんとうに怖いことなんです。
長い期間課題を放置すると、それが当たり前のことになります。そして、当たり前のことになってしまうと、その課題がもっともらしいと考えるようになったり、人の無意識に刷り込まれて価値観に反映され、悪意はないけれども課題を助長するような行動をしてしまうこともあります。

世の中に課題は山積みで、その課題の多くは複雑で時間のかかるものも多いです。

今よりも良い未来にできるとするなら、したいと思いませんか。
そして良いことが起きるのは早いほうがいいと思いませんか。

変革や革命は、”1人”の人、”1つ”の出来事が起こしたものではなく、名前は出ないかもしれないけれど、その時行動を起こした大勢の人や、大小の違いはあるかもしれないけれど、起こった数々のアクションが積み重なった結果です。


ー それではこのnoteに記載した考えを胸に、あとは行動で示していきたいと思います!


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