実の父を大腸がんで亡くしました はじめに
世の中が令和に変わるとざわめき立つ平成31年4月14日。
父は大腸がんでこの世を去りました。
亡くなるちょうど1年前には、便秘を訴え市販薬の下剤を飲みだしていました。
それからたった1年。
1年と思えば短い期間だなと思いますが、その1年は非常に濃く、しんどく、悩み、何度も泣きました。
私は看護師です。
しかも10年を優に越える経験もあり
癌患者さんやそのご家族とは何度も関わる機会をもっていました。
だいたいのイメージはつくのです。
検査も、治療も、経過も最期がどうなっていくのかも・・・。
それでも、父の闘病中の1年間は常に葛藤の日々でした。
その中で
「生きるってなんて大変なことなのだろう」と何度も思いました。
私と父は良好な関係であるといえず、特に私は父に対して嫌悪感をもっているほどでした。
もし大切な家族が病気になって命を亡くしてしまうという脅威にさらされたら…???
私の悲しみなんて比にならないくらいに、深く、辛く、苦しい思いをされる方がいるのではないか。
少しでもお役に立てるよう気持ちの整理、振り返りを込めて闘病中の体験を記事におこしていきたいと思い、ブログに書き出したのが父を亡くしてしばらくしたあと。
でもなんだか辛くなって、憎しみさえ覚えていた父のことを思い出して書くのは辛くなってしまって…。
一度筆を止めてしまいました。
でもやっぱりあの時の体験は、きっとどなたかの役に立つものじゃないのか。
R3年4月から地域包括支援センターで在宅療養をする患者さんとお会いする機会が増え、あのとき起きていたこと、たくさんの方の力を借りていたことが今になってわかるようになりました。
また、父に伴走し続けた日々は、看護師として学び続けた日々でもありました。
多くの患者さん、ご家族の方と関わってきましたが、経験しなければわからない気持ちや想いがたくさん溢れました。
痛みは同じものではないとは思いますが、少し寄り添う気持ちを深められるようになったとさえ思います。
どうか看護師さんにも、患者家族の気持ちのひとつのケースをして参考になる内容になればと思います。
そして最後に、人生には多くの悲しみや不安、葛藤があります。
父の闘病、死を通して「生きること」や「人生」について考えていきたいです。
つたない文章な上に、思い出しながら、働きながら、子育てしながらで大変更新が遅くなりそうですが、どうぞお付き合いいただけましたら幸いです。
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