明日の私へ〜私と鍵を閉める話をする〜

 こんばんは。イズです。
先程、引っ越しを終えました。大学生活を送った町に別れを告げました。

 ちょっとだけ、今の思いを整理しようと思います。

 正直に言って、まだ実感がありません。部屋を出る時には全部掃除をして、荷物もまとめて、部屋には塵ひとつ残っていない状態にしていました。空っぽの部屋で、退去の立ち会いの時間を待っていました。

 そこまでしているのに全く実感がない。ただ今は春休みで帰省しているだけ。その準備を大がかりにしているだけ。一週間もすればまた戻ってきて、大学に行く。またあの町で生きていく。居場所がある。そう思ってしまいます。

 でも、もう私が過ごした部屋は私のものではない。もう戻れない。どんなに願っても。

 わかってはいるけどわかっていません。ふらっと帰れるものだと思っています。

 きっと、いや、絶対に寂しいんだと思います。

 私は今の部屋が、大学生活が大好きでした。一人でぼけっとした時間も、あったかいお日様にあたってお昼寝する時間も、友達を呼んで一日中話す時間も、ゲームする時間も、くたくたになって寝落ちする時間も、泣きじゃくる真っ暗な時間も。
 もう過ごせないのか。戻ってきたとしても、そこには私がいるだけで、友人もいない。

 寂しい。寂しい。言い切れないくらい。
 前向きにはなれないくらい。

 この気持ちに蓋をしたくて、実感を消しているんだと思います。

 部屋のドアを閉める瞬間、夕日が差し込んですごく綺麗でした。まるで、私に最後に1番美しい景色を見せてくれているかのように。大学生活をその美しい夕日に閉じ込めるように。

 綺麗な言葉なんかいらない。

 ただ寂しい。もっとあの場にいたかった。あの場所が好きだった。寂しい。みんなに会いたい。終わっていく全てが嫌だ。嫌だ。もっとみんなと話したかった。あの場所で過ごしたかった。

 学生生活に大きな後悔はありません。後悔がないくらいに幸せだったからこそ、その幸せを求め続けたいんです。

 今日だけは、2月中だけは、学生の間だけは、求め続けます。ずっと、楽しかったって、幸せだったって叫んでやります。

 ありがとう。楽しかった。私の思い出。

 じゃあ、さよなら、今日の私

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