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リサフランクの脳を狂わせたキャラクターグランプリ2022

どうも、リサフランクです。

これより、リサフランクの脳を狂わせたキャラクターグランプリ2022を開催いたします。



せーの、

ヴゥ!




はい、開催しました。

開催したんだからちゃんと分かりやすくしておかないとね。
看板だしとこ。

リサフランクの脳を狂わせたキャラクターグランプリ2022が既に開催しているということを分かりやすくするための看板




リサフランクの脳を狂わせたキャラクターグランプリ2022とは

まずは今年初開催となるこのグランプリはどういったものなのか、その解説をいたしましょう。

リサフランクの脳を狂わせたキャラクターグランプリ2022とは、その名の通り、2022年にリサフランクの脳を狂わせたキャラクターたちをランク付けし、表彰する式典です。
この記事を読んでくださっている方々の中には、そもそも"キャラクターに脳を狂わされる"という現象自体が理解できない初心者さんもいらっしゃいそうな気がするので、ちゃんと説明しておきましょう。これはつまり、あるキャラクターについて日夜問わず考えてしまい、実質的に脳を支配されてしまうことです。

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本グランプリでは、この脳支配の規模感を基準にランク付けし、表彰していきます。

なお、各キャラクターの狂わせポイント解説の際にはガッツリとネタバレが入ります。
"この作品は気になっているけどまだ観てないんだよな〜"みたいなのがあったら飛ばしていただくことをオススメします…。


では、本グランプリのテーマソングをお聴きください。

本当に良い曲ですね。


それでは早速、表彰を始めさせていただきます。





10位:座敷童(×××HOLiC)

さあ、初めに名前が呼ばれたのは、CLAMP原作のアニメ作品『×××HOLiC』から、座敷童さんです。

本作は今年の4月に実写映画の方が上映されたのですが、そのプロモーションとしてアニメ1期がYouTubeに期間限定でまるまる公開されていました。リサフランクもそれで視聴しましたね。
作品の内容をザックリ説明すると、各話ごとに色んなアヤカシだの妖怪だのが出てきてワーキャーします。色んなのが出てきて、色んなのが退場してゆきます。
座敷童さんもそんな1話限りでお役御免の悲しいキャラクターかと思いきや、彼女はひと味違いました

彼女の初登場回は第11話「コクハク」。
アマガミSSみたいなサブタイトルの回で何が展開されるのかドキドキしていたら、なんと本当にラブ的な方向性の告白でした。
あからさまに怪しいオーラをまといながら登場した座敷童さん、全然悪い子ではなかった。主人公が大好きで、勇気を出してやってきた健気な子だった。しかし、その回でそれ以上の進展は特になく、「また会おうね」といった感じで締めくくられます。
正直、ここでは脳は狂いませんでした。素敵なキャラではありますが、この話だけで狂うのは難しい。終盤の「また会おうね」も、ドラえもん映画のラストシーンで使われる時のようなニュアンスを感じたので、"この感じだと座敷童さんは今後一切出てこないチョイ役な可能性が高いなぁ~。惜しい…"なんてことを考えていました。

しかし、その認識は第16話で覆されました。
この回、「サイカイ」などというまたもやアマガミSSみたいなサブタイトルが冠されているのですが、そう、ここで座敷童と再会します。予想外の展開にもうリサフラびっくり。あれってリップサービスじゃなかったわけ?
また、現世に行くため無難な服装をしていた前回と異なり、和服を着ていたことには驚かされました。これだけで非常に印象が変わる。キャラクターとしての個性がグッと高まりましたね。
作中には、窮地に立たされていた主人公を助けるシーンがありましたが、これも良いギャップ

11話では見えなかった彼女の一面を真っ向から食らい、リサフランクの脳は狂いました。予想外の再登場、素晴らしいね。



9位:多襄丸(羅生門)

9位に選出されたのは、黒澤明監督作品『羅生門』より、多襄丸さんです。10位の座敷童さんとはずいぶん趣の異なるキャラクターということで、驚かれた方も多いかもしれないですね。しかし、根本的な狂わせポイントに関しては彼女と似通っているようにも思えます。

多襄丸さんの魅力を一言で表すとするなら、それはもはや"ギャップ"以外の何物でもありません。
多襄丸さんは金沢武弘という武士が殺された事件の被告人として、証言の場に出ます。そこで彼は、「あの武士が連れていた嫁がタイプすぎたので襲うことにした。武士と正々堂々一騎打ちし、見事勝利したが、時すでに遅し、その嫁は隙を突いて逃げ出してしまっていた」という自白をします。この話を聞いている限りでは、彼は良く言えばワイルド、悪く言えば野蛮といったようなキャラクターに思えるでしょう。
しかしその後、陰で一部始終を目撃していた柿売りが真実を明かしたことにより、彼の人物像は一変します。柿売りからは、「多襄丸が金沢夫妻を襲ったのは本当。しかし、その後の一騎打ちは彼が仕掛けたものではなく、金沢の嫁に煽られたことで引くに引けなくなり、仕方なく行うものであった。また、その内容も戦慣れしていない二人の、ひどくへっぴり腰な切り合いだった」という衝撃の事実が語られました。そう、多襄丸さんは見栄を張り、さも自分が勇猛果敢な人物であったかのように嘘をついていたというわけです。
このまったく予想だにしなかった展開に、リサフランクは大きく心を揺さぶられました。

これは脚本の時点でかなり鑑賞当初/鑑賞後のギャップが生じるように作られたキャラクターだと思うのですが、ここに三船敏郎の演技が拍車をかけています。
序盤ではいかにも猛々しい表情をしていた多襄丸さん。しかし、柿売りの回想シーンにそんな彼はいません。そこにはいたのは、真剣の戦いに怯えて転げまわる情けない男だけ。そのハの字眉といったら、"キミってそんな顔できたんだね"と思ってしまうほど頼りないものでした。

そんな多襄丸さんを見て、僕は"ギャップ"がキャラクター萌えの根源的な要素であることを再認識させられましたね。多襄丸さん自体に狂ったというよりかは、多襄丸さんをきっかけに色んなギャップ萌えキャラに狂いました。もしかすると座敷童さんが評価されたのも彼のおかげなのかもしれません、自分でもよく分かりませんが。
彼は明らかに悪人であるし、人物として支持できるかといえば当然否ですが、リサフランクにギャップ萌え再評価の流れを与えたその功績を買い、9位の座に就かせることとします。



8位:クロード=フォン=リーガン(ファイアーエムブレム無双 風花雪月)

8位の座を勝ち取ったのは、コーエーテクモゲームス開発のNintendo Switch用ゲームソフト『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』より、クロード=フォン=リーガンさん。

まず『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』(←以後、"無双"と呼びます)というのは、2019年の大人気ゲームソフト『ファイアーエムブレム 風花雪月』(←以後、"本編"と呼びます)のif作品となっています。
要するに、"もし本編のあの場面でこんなことが起こっていれば未来は違うものになっていた"という架空の世界線の出来事を描いた作品なわけですね。

前提として、そもそも僕は本編の大ファンであり、そして2年前、本編のクロードさんに大きく脳を狂わされたという過去があります。

まず、風花雪月というシリーズの世界観を説明すると、物語の舞台であるフォドラという大陸には、最も長い歴史を持ち古くから君臨してきたアドラステア帝国、その帝国から約400年前に独立したファーガス神聖王国、さらにそこから300年後に独立した"王を戴かない有力貴族による新しい共同体"であるレスター諸侯同盟という3勢力が睨み合いをしています。作中ではこれらの勢力が戦争をおっぱじめることになります。
で、クロードさんはそのレスター諸侯同盟の王子(最終的には盟主になる)なんですが、彼は非常に画期的な価値観の持ち主で、"他大陸の国と友好な関係を築きたい"、"フォドラで信仰されていて度々対立の原因にもなるセイロス教をなんとかしたい"といった独特な視点から大陸の統一を目指します。

そんな彼ですが、本編では本当に冷静で、賢く、そして仲間思いな、一切欠点がないといってもいいほど無敵なキャラクターでした。レスターのルートをプレイした人であればみんな彼のことが好きなんじゃないでしょうか。

ですが、無双で描かれる彼はそれまでの無敵な印象とは異なり、未熟な一面が見え隠れします。本編ではシナリオ上、盟主になった直後のクロードさんというのは描かれておらず、既に成熟した状態の彼へ背中を預けることになりますが、無双ではその成長過程を見ることができます。
それが最も顕著だったのが、仲間として協力してくれていたランドルフを"後に敵対する"と判断し、窮地で敢えて見殺しにするという姑息な戦法を用いた場面でした。これは本編の彼の人物像とはかけ離れた行動であって、中には解釈違いだと憤怒した人もいたのではないかと思われます。
しかし、僕はこの展開にむしろ安心しました。それまで無敵すぎた彼に、ようやく人間的な愚かさを見ることができたためです。本編で描かれなかった空白の期間、彼は人知れずこうした失敗を重ねて、最終的に悟りを得たのかと考えると、脳が狂いました

彼の隠れた一面を見せてくれてありがとう、『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』。



7位:ブルース・ウェイン(THE BATMAN-ザ・バットマン-)

さあ、7位はNirvanaの楽曲「Something In The Way」が大々的に起用されたことでも話題になった映画作品、『THE BATMAN-ザ・バットマン-』より、ブルース・ウェインさんです。

僕はマニアというほどのものではありませんが、バットマンシリーズはかなり好きで、これまでも色々と観てきてます。そんなリサフランクは、今作のブルースさんがあまりに暗すぎてびっくりしちゃいました。
基本的にブルース・ウェインというキャラクターは社交的な資本家として描かれることが多いので、PVでやたら陰鬱な表情をしてる今作のブルースさんもなんだかんだでやることはやってるんだろうと思いきや、本当に何もやってなかった。大衆の前に姿を現すとメディアがざわついちゃうくらいのレベルで本格的に引きこもってた。

そんな彼も夜はバットマンとして悪事を働く人々を成敗しているわけですが、その動機として、単なる正義感だけでなく"悪"に対する個人的な恨みの発散も兼ねてるような感じが他作品より顕著に出てて良かったです。
マシンガンで撃たれることも意に介さず敵に向かっていく執念、相手が既に戦闘不能でも気が済むまで殴りつける暴虐さは、明らかに正義のヒーローではなかったですよね。
そんな見たこともないバットマンにすっかり脳を狂わされました

あと、僕はロバート・パティンソン(ブルースさんを演じる俳優)が大好きなんですよね。パティンソンが演じているキャラには、否応なくそれなりに脳を狂わされてしまう。そういうのも関係しているかもしれません。



6位:秋山澪(けいおん!)

さあ、6位にはかきふらい原作のアニメ作品『けいおん!』から秋山澪さんが選出されました。

『けいおん!』は小学校中学年あたりの時、ケーブルテレビのチャンネルで再放送をぼけ~~っと見ていたことがありました。でも内容はほとんど覚えていなくて、はっきり記憶に残っていたのは「Don't say "lazy"」のED映像くらい。

で、2022年、『ぼっち・ざ・ろっく!』の盛況っぷりにあてられたこともあり、"ここらへんで改めてあのアニメと向き合ってみようか"と思い観始めたら、もう脳が狂っちゃってたいへん。

狂いすぎて、こんなことになりました。

リサフランクの記憶の限りでは、澪さんはかなりドライなキャラっていう印象があったんですけど、実際は全然違いましたね。怖がりで、人見知りで、少女趣味を持っていて、でも軽音部内では一番しっかりしているというかなり素晴らしい子でした。あと左利きという設定も同じサウスポーとして好感が持てます。なんで小学生時代のリサフラはあんな印象を抱いたんだろう、口調の影響かな…?

髪型も素敵ですよね、姫カット。僕は姫カットのアニメキャラ大好きです。
考えてみれば、彼女のキャラデザに関しては小学生の時から好きだったような気がしなくもありません。その時から好きだったんですかね、姫カット。というか、「Don't say "lazy"」だけがやたら鮮明に記憶に残っていたのもそういうことなのかも…?

ちなみに、リサフランクは『けいおん!』は全話視聴していますが、『けいおん!!』は1話も視聴しておりません。というのも、観始めたらあっという間に澪さんたちの卒業回までいってしまいそうな気がして、怖くて手を付けることができていないのです。こんな情けない自分が、大嫌いだ。
これについては来年観たいと思っているので、そこでの活躍によってはリサフランクの脳を狂わせたキャラクターグランプリ2023でも秋山澪の名が出る可能性有りですね。期待しましょう!



5位:谷垣源次郎(ゴールデンカムイ)

さあ、リサフランクの脳を狂わせたキャラクターグランプリ2022もここで折り返し地点。5位に選ばれたのは、今年めでたく完結した漫画作品『ゴールデンカムイ』より、谷垣源次郎さんです。

彼は作中でもトップクラスと言っていいレベルで輝いていたキャラクターでしたよね。作者の愛を感じました。
目的を見失っていたところを二瓶鉄造に導かれ、アイヌの人々との共同生活から守るべきものを得て、最終的にチカパシという少年の背を押すまでに至る。『ゴールデンカムイ』は彼の成長物語でもありました。

谷垣さんの魅力はなんといってもその義理堅さ心優しさに他なりません。谷垣さんはどんな時にも自分が受けた恩義は忘れませんでしたし、彼が戦いに参加する動機はいつだって大切な人を傷つけられた/傷つけられそうというものでした。最終決戦で駆けつけてきた時はさすがのリサフランクも泣きましたね。
その性格が災いして、悪意のある輩に利用されてしまう場面も度々見受けられましたが、それもご愛嬌というものです。

『ゴールデンカムイ』は最高のキャラクターばかりでしたが、その中から谷垣さんが選出されたのは必然だったと思います。ありがとう、谷垣ニシパ。



4位:岩倉玲音(serial experiments lain)

4位に選ばれたのは、一部界隈でカルト的人気を誇るアニメ作品『serial experiments lain』より、岩倉玲音さんです。
このアニメを観終わったのが12月24日なので超直近脳狂わせですね。なので今現在も絶賛狂い中です。

玲音さんって、数多くの作品の主人公たちと比較してもトップクラスなんじゃないかって思うくらい可哀想な境遇に置かれているんですよね。家族は嘘で、友達は嘘で、自分の存在すらも嘘。
そんな現実を突きつけられた上で、時には親友を怖がらせてしまうなどの過ちは犯しながらも、なんだかんだで腐らずあのラストまで駆け抜けた玲音さんの姿を見て、リサフランクは心打たれました。
ここまで表彰されたキャラクターたちの脳狂いが"愛おしいねぇ~~ヨシヨシヨシヨシ♡♡"系だとすれば、岩倉玲音さんの脳狂いは"本当に、本当によく頑張ったね……。"系です。

とはいえ愛おしさももちろんあって、パジャマとして着てるクマちゃん着ぐるみは非常に似合ってましたよね。

初めてこの姿を見た時、「やだ~~~カワイイじゃない!!どこで買ったのそれ~~~~~!!!」となってしまいました。中盤以降、静電気を気にして着なくなってしまったのは少し残念でしたね…。






さあ、ここからはついにTOP3の発表となります。
ここまで表彰されてきたキャラクターも相当な強者たちでしたが、その上に立つのは果たして誰なのか。
それでは見ていきましょう。







3位:惣流・アスカ・ラングレー(新世紀エヴァンゲリオン)

さあ、3位に選ばれたのは、言わずと知れた大名作アニメ作品『新世紀エヴァンゲリオン』より、惣流・アスカ・ラングレーさんです!!銅賞おめでとうございます。
今回表彰された方たちの中で最も一般的に人気の高いキャラクターかもしれませんね。

エヴァは中高生時代に何度か観ようとして、その度に15話あたりで力尽きてくじけるということを繰り返してきたのですが、今年になってようやく全部観ることができました。
そういう関係で、作品内のキャラクターのことは前々からある程度知っていましたが、正直に言えばこれまでアスカさんは自分の中で取るに足らない存在でした。基本的にリサフランクはツンデレキャラや暴力系ヒロインにマジギレしてしまう人間なので、"ワガママすぎるんだが!!"という感じで良く思えなかったわけですね。

しかし、今この歳になってから改めて彼女の言動を見てみると、いかにも中学生特有の不安定さがあってかわいらしいではないですか。早く大人になりたいという思いと、承認欲求と、それに釣り合わない未熟さの間で常に揺らいでいて、非常に良いキャラクターだなぁと思いました。最終的にその均衡が崩れてあんなことになってしまったのは悲しかったですが…。
あと、アスカさんって暴虐無人なようでいて、意外としっかり周りのこと気にしてるんですよね。肉親との別離をきっかけとした他者に対する不安が心の奥底に深く刻み込まれているので、むしろ普通の人より気にしているくらいです。そのため、横暴なように思える彼女の言動も実は自分を守るための虚栄であり、それは時として"試し行動"のような意味合いも孕むのかもしれません。

そんな彼女も新劇場版の方では救われるのかな~なんて思いながら『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』を観始めたら、そこにいたのは惣流・アスカ・ラングレーではなく、式波・アスカ・ラングレーなどという全くの別人でした。このキャラクターは惣流さんと見た目こそ同じなものの、その出自は一切異なっています。
これには"惣流さんは惣流さんである限り救われることができないのか"なんてことを考えさせられましたし、思えば彼女に脳を狂わされたのもそれがきっかけでした。絶望脳狂いです。こういう時にこそ二次創作を行うべきなのかもしれませんね…。





2位:戦場ヶ原ひたぎ(物語シリーズ)

2位に選ばれたのは西尾維新原作のシャフト制作作品<物語>シリーズより、戦場ヶ原ひたぎさんです!!銀賞おめでとうございます。

まず、リサフランクの視聴状況を初めに申し上げておくと、<物語>シリーズに関しては放送順で観ていますが、現状で全話観たのは『<物語>シリーズ セカンドシーズン』までです。『憑物語』以降の戦場ヶ原さんについてはまだ存じ上げないので、その点についてはよろしくお願いします。

戦場ヶ原さん、初登場回では最悪な印象だったのに、最終的に大好きになっちゃいましたね。第1話で主人公の口腔内にホチキス留めしてくるようなヒロインを気に入るだなんて予想していませんでした。ここまで印象をどんでん返ししてきたキャラクターは逢坂大河くらいしか前例がありません。

彼女は彼女でかなりしんどめのバックグラウンドを持つキャラクターですね。母親が妙な新興宗教にハマり、こちらを見向きもしなくなってしまう。さらに、ある時自宅でその信者に襲われかけて、それをきっかけに両親は離婚、母親とは縁を切らざるを得なくなった。その心の痛みを封じ込めるために"おもし蟹"という神の力を借りた、というね。
彼女は言動がかなりフィクションチックなので初めはアニメのキャラクターとしか見ることができませんでしたが、そうした過去が明かされる場面で初めて彼女を人間として捉えられるようになりました。少し話は脱線しますが、これは僕が<物語>シリーズを面白いと感じる理由のひとつでもありますね。人間離れしたキャラクターが急に人間になる瞬間。

あと、戦場ヶ原さんはかなり物言いが過激なので、一見ツンデレ系のキャラなように思えましたが、全然そんなことありませんでしたね。あくまでからかうのが好きなだけであって、想いはかなりストレートに伝えるタイプの人でした。
こういうエグみ茶目っ気を併せ持ったキャラクターってなかなかお目にかかれないというか、少なくとも僕は初めて出会いました。そういう衝撃もあっての2位ですね。

また、戦場ヶ原さんについて語る上で外せないキャラが貝木泥舟です。

恋物語』における二人の掛け合いは非常に面白かったですね…。貝木は戦場ヶ原さんにとって初恋の人であり、そして自分を裏切った人(結局勘違いでしたが)でもあるという複雑な関係ですが、彼相手だからこそ露呈する余裕のない部分が非常に年相応で安心しました。
正直、貝木もかなり好きなキャラで、今回のグランプリに表彰されていてもおかしくない存在ではあったのですが、この1年で脳を狂わされた期間でいえばやはり戦場ヶ原さんの方に分があったのでこういった形になりました。でも名前を挙げることができてよかったです。






さあ、リサフランクの脳を狂わせたキャラクターグランプリ2022、ついに1位の発表です。
栄えある金賞を手にしたのは、やはりこのキャラクター







1位:絢辻詞(アマガミ)

今年は絢辻詞の年でした。
とにかく彼女はヤバかった。ひとりのキャラクターとここまで向き合ったのは間違いなく人生で初めてでしたね。

絢辻詞は3つのペルソナを持っています。
社会で優等生を演じる""、その裏で怒りを放出する攻撃的な"あたし"、そしてその奥底に眠る幼稚でか弱い"わたし"。
アマガミ』の絢辻詞ルートでは、スキエンドとナカヨシエンドの両方ともお付き合いゴールインなのですが、この2つのエンドの違いとして、作中で"わたし"を見つけることができるのは、そして受け入れることができるのはスキエンドだけです。

そういう話からも伝わると思うのですが、絢辻詞ってとにかく掘り下げ甲斐のあるキャラクターなんですよね。
エリート志向の父親を疎んでいるにもかかわらず、絶え間ない努力でトップレベルの学力・好感度を獲得し、エリート街道を進もうとしているのは、心の奥底でどこか父に認められたいという思いがあるのではないか。
ナカヨシルートで主人公に対し過剰に強く当たるのは、"あたし"を受け入れてもらえているか不安だからではないのか。
そんな背景が見え隠れするようなキャラクターです。
一ギャルゲヒロインとしてももちろん魅力的ではあるのですが、それ以上にキャラクターとしての奥行きに強く惹かれましたね。


1年間本当にありがとう、絢辻詞。
あなたは殿堂入りです。


閉まっていた私のドアが
ゆっくりと開いていく
誰も私のことは知らない
誰も私には要らない
そう思っていたのに
『アマガミ オフィシャルコンプリートガイド』絢辻ルート解説章冒頭に書かれたフレーズ










グランプリはおしまい

今年も素晴らしいキャラクターたちと出会うことができました。今回惜しくも表彰の機会を逃したニュート・スキャマンダーさん(ファンタスティック・ビーストシリーズ)、葉月さん(月詠 -MOON PHASE-)、合田一人さん(攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GiG)も本当に良いキャラしてましたしね。

今年に関しては小説からのランクインがなかったので、そのへん来年にまた期待してみたいものです。



ねえみんな。

本当に、

本当に

僕の脳を狂わせてくれてありがとう

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