「さみしい夜にはペンを持て」よかった!

「さみしい夜にはペンを持て」という本を読んだ。すごくいい!
とりあえず感想をバーっと書いてみる。

良かったところ
・おしゃべりと文章の違い。文章を書くというのは答えを出そうとすることだ、というところ。とりとめのないことばと計算式を解くように場合分けしてるときのことばは確かに違うなあ。
・本を読んで「感動しました」の言葉しか出ないとき、本当は「感動」の二文字に収まらないこころの動きがあったはず。ことばをもっと真剣に考えよう、のところ。こんぶチップスの例えわかりやすい!しかし真剣に言葉を選ぶというのはカロリーが必要で難しいなあ、と今書いていて思う。
・出来事ではなく考えたことを書こう、のところ。出来事は同じかもしれないが考えていることは毎日違うはずだ、というのは確かになと思った。
・世界をスローモーションで眺めて、ことばの色鉛筆でスケッチするという表現がいいなと思った。少し前に「おやつ一口食べて五感をフルに使った感想を書く」というのをやったが、あれに似たあそびだと思う。本気でやると疲れるのでいい感じのカロリー消費でやりたい。
・悪口を書きそうになったら「もういやだ!」だけじゃなく「と思った」と付け加えて客観視するといい、というのはすごく実践的だなと思った。とりとめのない暴言になりがちな部分が、「と思った」を付け加えるだけで「なぜそう思ったんだろう?」という問いのフックになるのはいいね

苦手なところ
・「僕たちが文章を書くのは自分のことをわかってほしいから」という話、こういう本によく書いてあるのだけど、「わざわざ自分をわかってもらわなくても済む喜び」についていつも無視されているなあと感じる。「やっぱりみんな自分をわかってほしいんだよ」、という言葉を見ると、バイセクシャルの男性が男性と付き合ったあとに女性と付き合って、その後友人に「やっぱりお前も女好きなんだな」と言われてるみたいなイメージが浮かぶ。
「自分についてわかってもらわないことの良さについてわかってもらいたい」という説明するのはヘンだろ、と思って言えなかったのだけど、この気持ちがわかってもらえないのがさみしくなったから、今度どこかでこれについて書こうかな。

こう書いてみると誰かに読ませるように書いてはいないな、と思うが、いつもならすぐに手が止まってことばにならないメモ書きが溜まっていくだけなので、書けただけ上出来。
日記、書いてみようかな。

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