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パーソナルカラー訴求は、商品購買のきっかけとなるのか?【2021年10月2号】

こんにちは、LIPS編集部です。ブランド広告主様に向けてマーケティングの支援をしている『LIPS labo』。本記事では、LIPSユーザーにアンケートを実施し、「パーソナルカラー」についてを調査。

パーソナルカラーの認知度や、パーソナルカラーを通じて商品購入にいたるのか?などを聞いてみました。(※LIPSユーザーを対象にアンケート。集計期間:2021年10月8日(金)〜15日(金) n=4,692)

調査の結果、パーソナルカラーを知りたいと思うが、「自分に似合うもの」「可愛いと思うもの」「使いたいと思うもの」が商品を購入する際に重要視しているという声が多く、パーソナルカラーは、あくまでも多数ある商品の中からどれをピックアップするか、そのひとつの参考に過ぎないという結果がわかりました。

1、潜在的に大多数が「パーソナルカラーを知りたい」という結果に。

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LIPSユーザーの約半数以上が、自分自身のパーソナルカラーを知っているという結果に。さらに印象的なのは、パーソナルカラーを知らないと回答した方の9割以上が「自分のパーソナルカラーを知りたい」と回答した点。

ユーザーにとって、「自分のパーソナルカラーを知っている」ということはポジティブな情報であることがわかります。

「客観的にどんなメイクが似合うのかわかるから」(10代後半)
「色の選択に迷った時に参考にしたいから」(20代後半)
という意見もあれば、

「最近みんながパーソナルカラーを意識しているから」(30代前半)
「色々な場面で取り上げられているから」(20代後半)
という声も。

パーソナルカラー自体は、1980年代半ば・バブル景気の頃に日本に入ってきたとされ、ファッション分野を中心に広がりを見せていましたが、その後下火に。2018年に話題になったのは、ファッションよりも美容面。さらにいえば、高校生をメインとするZ世代を発端に、広がりを見せたと言われています。引用:「LIPS labo」2021年8月号

自分に似合う色を知りたい、色を選ぶ際に参考にしたいからという意見のほかに、2018年以降、LIPSをはじめとする美容系サービスやブランド商品紹介などで当たり前に目にすることが多くなったこともあり、パーソナルカラーを知っておきたいという意見も一定数あったことが印象的でした。

2、自己判断とプロ診断。パーソナルカラーはどこで診断した?

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約6割がWEBやアプリのサービス、さらに自己判断パーソナルカラーを診断したという結果に。世代別で見ると、20代・30代では、ほか世代に比べて専門サロンなどのプロに診断してもらったという回答の割合が高まります。

後述にも出てくるのですが、10代・40代に比べて、20代・30代は「正しいパーソナルカラーを知りたい」と感じている人が多いように見受けられました。

その結果、自己診断ではなく専門サロンなどプロに診断してもらうのを好む傾向にあるのではないかと考えます。

3、10代の4人に1人は、パーソナルカラーを意識してメイクしている

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全体で見ると約6割が、パーソナルカラーを意識してメイク(「よく意識している」「まぁまぁ意識している」の合算)をしていることがわかります。

世代が上がるにつれ「パーソナルカラーを意識してメイクはしない」という傾向が高まるのに対し、10代では4人に1人が「パーソナルカラーをよく意識してメイクする」という結果に。

近年「パーソナルカラー」が、大きなトレンドになり得たのは、SNSを通じ10代がメインで発信してきたことがきっかけであった点も考えれば、納得の結果なのかもしれません。

「可愛い」「美しい」「新しい」という、SNSで映えるポイントももちろん大事になるかと思います。ですが最も肝要であるのが、思わずキャッチをつけたくなる世界観があること、と考えます。引用:LIPS labo 2021年9月1号

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LIPSのユーザークチコミを見ても「ブルベ優勝!」「イエベさんにおすすめ」などのキャッチが多く見られます。

つまりパーソナルカラー訴求は、メディア以上にSNS上で引きが強く、多くの人の目に止まる機会を得てきたと考えられます。

4、パーソナルカラー訴求は商品購買に繋がるのか?

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そういったSNS上での引きを考えると、【パーソナルカラーを意識して商品を購入するか】という問いに対して「はい」という回答が約4割というのは、想定よりも少ないという印象を受けました。

パーソナルカラーは参考にするけれど、自分の好きな色を使いたい

というのが、最も多い回答。

また、自分のパーソナルカラーと好きな色が正反対だから、パーソナルカラーが本当に正しいのか疑わしいので、参考程度にしている、といった声も。

とはいえ、多くの商品の中から好きな色、トレンドの色、そして自分のパーソナルカラーにあった色という3つの軸で色選んでいくという人もいるため、最終決定にはいたらないが、購入の絞り込みにパーソナルカラーを参考にするという人が一定数いるということもわかりました。

5、世代別で異なるパーソナルカラーとコスメの関係

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第1位は、全世代で「アイシャドウ」という結果に。今回の調査では、マスクでリップがなかなか楽しめない今の時勢も考えると、「アイシャドウ」が1位となるのは納得の結果ではないでしょうか。

また、世代が上がるつれファンデーションやチークといったベースメイクの需要が高まる傾向に。ベースメイクでパーソナルカラーを重視するのは、「浮かない」メイクをしたいという需要が30代以降に強いということがわかります。

「アイシャドウやリップは、最悪パーソナルカラーと違うものでもなんとかなりますが、ファンデーションやハイライト、シェーディングは自分に本当にあった色を使わないとメイクの完成度が変わる浮いたメイクになってしまうので気をつけている」(30代前半)

といった声も。特にチークへの需要が大きいのは、

チークは顔で占める面積も広く、色が変わるだけで全く印象が異なるので、かなりパーソナルカラーを重視している」(30代前半)
「肌がくすみがちに見えるようになってきた。血色感を出すために自分にあったチークを入れたい」(30代後半)

血色感の演出、くすみ感の払拭に直結しているという点が大きいのかもしれません。

6、パーソナルカラーとの向き合い方

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先述にも記載しましたが、パーソナルカラーを参考にすることで、メイクや商品購入の幅広がる、楽しくなった、という声があるのと同じくらい診断するサービスや人によって結果が違うことがあり、少し疑ってしまうという声も。(さらにそういった傾向は、20代・30代に強い傾向があります)

だからこそ、パーソナルカラーは「自分に似合うひとつの色」という認識であると考えます。

多数ある商品の中から、ユーザーたちが求めているのは「ブルベに似合う」「イエベさんにおすすめ」ではなく、「ブルベの私に似合う」「イエベの私におすすめ」という、自分軸で「似合う」アイテムなのではないかと考えます。

7、「これが似合う」ではなく「どう似合わせるか」を訴求していくことが大事なのではないか

パーソナルカラー診断や顔タイプ診断、骨格診断といったコンテンツは、LIPSの投稿でも人気のコンテンツです。「自分に似合う」を知りたい、10代・20代前半というZ世代にその傾向が強いように感じます。

SNSで大きな広がりを見せたパーソナルカラーは、多くの診断サービスやツールが広がっているのも事実。自分に似合うがわかるサービスなどが受け入れられる一方で、今回のアンケート調査で、不信感や違和感を作ってしまっているというのも、ユーザーの回答から見て取れました。

20代、30代がパーソナルカラーを専門サロンで診断してもらう人が多くなるのは、専門サロンでは「正しいパーソナルカラー」を知れるから。そして、その人の好みの色と違った場合も、その人にどう色を合わせるかまでを提案してくれるから。

これからのパーソナルカラー訴求で求められるのは、「このアイテムはブルベさんに似合う!」ではなく、「このアイテムはイエベさんならこう似合わせる、ブルベさんならこう似合わせる」といったどのようにして似合わせるか、まで提案していくことなのではないかと考えます。


過去の記事はこちらから
急速なSNSの進化にマッチ。韓国コスメの勝利の法則とは?【2021年10月1号】

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